スクーデリア・フェラーリ・マールボロのモーターホームでフェルナンド・アロンソへのメディアインタビューが行われた。インタビューは、今シーズンこれまでを振り返っての感想を簡単に、という質問で始まった。「いい週末もあったね。例えば、優勝したバーレーンや2位に入ったスペインでは、両レースともパッケージを最大限に活かすことができたからね。他のドライバーに災難が降りかかり、順位を落とすというトラブルがあったので、たとえ、スペインの結果が、ある意味、実力どおりではなかったとしてもね」
「ただし、重要なことは、僕たちが、そうしたチャンスが到来した瞬間を逃すことなく、ものにできるだけの場所にいたことだ。バルセロナでは土曜日の時点ですでに僕はそういうことになると思う、どんなチャンスでもものにする準備をしておかなければならないと言っていたよね。その反対に、マレーシアや中国でのように、自分たちがミスを犯してしまうことだけは避けなければならない」話題は、モナコ公国でのレースにが移ったが、アロンソは結果を予測するのは不可能であると語る。「ここでは、サーキットが他とはあまりに違っていて、独特なので、今シーズンこれまでのレースで見てきたようなパフォーマンスレベルの差というもののが、さほど重要ではなくなると思う。何でも起こり得るからね。他のレースで超速というほどではなかったマシンが、いいパフォーマンスを見せることができるかもしれない。僕は、レースのために十分に準備し、セットアップがうまくいき、その上、タイヤが僕たちのためによく働いてくれることで、フェラーリが強い週末を過ごせると楽しみにしている」「ここでもレッドブルが強いと、あっさり認める必要はないと考えている。彼らはとにかく速いし、例えば、トルコ、シルバーストン、カナダといったサーキットでは、レッドブルが強いと言うこともできるけど、モナコでは、そう簡単に予想はつかない。ただし、レッドブル勢は2人ともいいドライバーなので、打ち負かすのは容易なことではない。レースはあらゆる要素がミックスしたものだし、ここでは、他のサーキットより運がより重要なものとなる可能性がある。ドライバー要因も他のコースより高くなるけど、それでも、パッケージの中で最も重要な要素がマシンであることに変わりはない。その点は、これまで、モナコを制してきたのが常にベストのチームとベストのマシンであったという事実からもわかることだと思う」さらに、このストリートサーキットで勝つことはワールドタイトルを獲るより意味のあることかと聞かれたアロンソは、質問にやや驚いた表情を見せながらこう答えた。「僕としては、どちらかと言えば、ここで勝てなくてもタイトルが獲れた方がいいけど、今回のレースはF1カレンダーの中でも最も重要なものだし、注目度もひときわ高く、世界中のメディアが取り上げている。スポンサーにとっても非常に重要だ。特別なレースなので、誰もが勝ちたいと望んでいるよ」統計にこだわる記者が今週末のグリッドに並ぶ4人のワールドチャンピオン全員がモナコで優勝していると指摘したが、アロンソはこれについて非常にシンプルに説明した。「まぁ、チャンピオンともなれば、いいマシンをドライブしているのが普通だからね! あまり意味のあることだとは思わないけど、日曜日はぜひとも3度目の勝利を収めたいね」