フェルナンド・アロンソは、トラックリミットや無線ルールを巡って議論が起こるのは、トラックでレースが面白くないからだと考えている。オーストリアとシルバーストンの過去2戦では、トラックリミットの問題が話題となった。レッドブルリンクでは設置された新しい縁石が物議を醸し、シルバーストンでは予選でコースを飛び出した複数のドライバーがタイムを抹消された。
今週末のハンガリーではターン4とターン8の外側に電子センサーが設置され、ドライバーが飛び出した際にレースコントロールがより詳しく状況をモニターすることができるようになった。 しかし、フェルナンド・アロンソは、F1のこうした議論が話題になるのは全てトラック上のアクションが話題にならないからだと指摘する。 「このところ、トラックリミットに関して、いくつか論争とはいわないけど、議論があったと思う」とフェルナンド・アロンソは述べた。「メディアが力を握るスポーツではよくあることだ」 「トラックリミットの超過は、モータースポーツのレースでは必ず起きることだ。ツーリングカーやDTM、MotoGPでも見たことがある。あちこち飛び出したり、最終シケインをカットして勝ったりするけど、レース後に祝っている時に審議なんてないんだ。そんなのは一切ない」 「F1では、どんな小さなことも山のように誇張される。それもスポーツの一部なんだろうし、F1が望んでいることなのかもしれないね。常に人々の話題になることがね。今はショーがあまり面白くないから、レースについて論争が起きるのはいいことなんだろう」 しかし、フェルナンド・アロンソはメルセデスの独走がファン離れの原因だとは考えていないという。 「1チームが圧倒的なことが問題とは思わない。ある意味、ずっとそうだったからね。単にショーが物足りないんだ。理由が何であれ、クルマが遅すぎるとか、重すぎるとか、ノイズが良くないとか、価格が高すぎるとか。わからないけどね」 「それが何なのかは僕にはわからない。でも、同じではないし、はっきりしているものがある。レギュレーションが変更され、論争が起こり、無線が規制されるけど、レースの間を持たせるために作られた話なんじゃないかと思うこともある。何の意味もない」 フェルナンド・アロンソは、レギュレーションを増やすより減らすことがスポーツを再びエキサイティングにする鍵だと信じている。 「チームやドライバーにもう少し自由が必要だ。全体的にもっとリラックスした方がいい。昔のF1みたいにね。チームには重量配分を選ぶ権利があったし、キャンバーやタイヤプレッシャーを選ぶことができた。独自のリアウイングを作り、クルマを6輪にすることだってできたんだ!」 「今は、クルマを全部黒く塗ってしまったらどのチームがどのクルマを作ったのか見分けがつかない。クルマはそっくりだ。色が違うだけだ。ルールがすごく厳しいからね。クルマはこうやって、この幅のこの高さで作らなければならないと全部決まっている。それは少しおかしいと思う」 「ドライバーについても同じだ。もっと自由にレースができて、ペナルティが少なければいいのにね。僕たちはみんな同じように同じことを同じタイミングでやらなければならない。1つでもそれをやらなければスチュワードに呼ばれてペナルティを受ける。タイムペナルティ、戒告、ポイント加算など…ミーティングに5分遅れようが、サイン会に5分遅れようが関係ない。息をすることだけは許されているけど、それ以上の自由は与えられない」
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