フェルナンド・アロンソは、現在もマクラーレン・ホンダがレースをテストと想定して取り組んでいることを明かた。新生マクラーレン・ホンダとして迎えた2015年、スロースタートを強いられたチームは、これまでの3戦でいずれもQ1敗退を喫しており、エンジンサプライヤーのホンダはシーズン後半に負担がかからぬようパワーユニットを保守的な設定にして走らせている。
マクラーレン・ホンダは、今週末のバーレーンGPもテストと考えて臨むとフェルナンド・アロンソは語るが、そのスタンスを受け入れられないファンの苦悩に理解を示した。「残念だけど、これはスポーツであって、僕たちはチャンピオンシップのど真ん中にいる。ファン目線で見れば、世界選手権の第4戦を迎えて今回はテストだなんて言われても、なぜこれがテストになるのか理解できないと思う」「でも、このスポーツは、世界で唯一、テストができないスポートだ。バルセロナからはもう少しレースを楽しめるようになるといいけど、僕たちが上位勢とコンペティティブに戦えるようになるにはもう少し長い目で見る必要がある」「バルセロナのテストでは60周を走れた日が一日あっただけだ。あとは15周とか20周とか。MGU-Kのパーツがないときもあったし、質の良いラップだったわけでもない。それを考えれば、初戦で僕たちが成し遂げたことは素晴らしいと思っている。あらゆる場面が僕たちに方向性を示してくれているし、今の進歩を楽しんでいるところだ。ポジティブなこともあればネガティブなこともあるけど、向かうべき場所ははっきりしているので、それはポジティブなサインだ」スペインでパワーユニットのアップグレードを計画しているホンダは、今週末のバーレーンでパワーアップを行う予定となっている。フェルナンド・アロンソは、それによってトラブルが発生する可能性があると理解していると認めるが、チームは準備万端で挑むと信じている。「その問題はわかっていると思う。現状のパワー、あるいは想定されるパワーに適したマシンに仕上げて、方向性を確実にしていく。ブレーキングやダウンシフト、トラクションなどいろんな変更もある。それによって多くの問題が浮上するかもしれないけど、その時がきてもいいように覚悟はしている」また、フェルナンド・アロンソは、予選Q2進出を目指しつつも、マクラーレン・ホンダの課題リストでは、まだ順位は優先事項に入っていないと述べた。「どうなるか見てみよう。僕たちでなく、他のマシンも中国とはそれほど変わっていないだろうから、パフォーマンスがそんなに変わるとは思っていない」「目標は改善し続けることだ。コース特性が良く、良い週末を過ごせていれば、Q2は可能だろう。それができなければ可能性はないと思う。学ばなければならないことがたくさんある。明日のテストはなかなかのプログラムだ。FP1では空力パーツのテスト、FP2ではタイヤのテストがあるし、これが今回の週末における僕たちの重要パートだ」「13位や15位、17位になることに焦点を合わせているわけではない。それは第2のプライオリティだ。自分たちの進む方向性を確実にできれば、それが重要なパフォーマンスになる」また、マクラーレン・ホンダ MP4-30で最も驚いたことは何かと質問されたフェルナンド・アロンソは「ドライブのしやすさだ。トリッキーだったり、ピッキーだったりしない。自信を与えてくれるマシンだ。もっとプッシュできると感じられる。変なサプライズはないし、そこもポジティブだ」とコメント。「チームはマシンを開発しているところだし、パーツはとてもクリアでクレバーだ。全てが期待した通りに機能している。それも良いニュースだ」