F1バルセロナテスト最終日のフェルナンド・アロンソの事故の原因について様々な推測が広がっている。ここまで、マクラーレンは、アロンソの事故がテストでは“よくある”クラッシュだったとしか述べていない。マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは「フェルナンドのアクシデントは、テストではよく起こることだ」とコメント。病院に搬送され、そのまま入院したのも“脳震盪を起こしたために、大事をとって”のことだと述べている。
「一部報道ではアクシデントの深刻さが誇張して報じられているが、これはテストにおいてはよくあるアクシデントだ」しかし、専門家やインサイダー、事故の目撃者は、フェルナンド・アロンソの事故が、決して“ノーマル”には見えなかったと主張している。まず、マクラーレンは、事故によってMP4-30のダメージは“それほどひどくない”としているが、最終日にトラックに戻ることはなかった。写真でもマシンのダメージは大きくなかったことが確認できるが、フェルナンド・アロンソは最初は意識不明の状態であり、病院に搬送するために鎮静させなければならなかったと報じられている。「カメラマンはなぜ、クラッシュ前に彼の頭が横に傾いていたことを報告しているのか?」とドイツ人記者のラルグ・バッハは、ブログ f1-insider.com に書き込んだ。「マクラーレン・ホンダにそれだけ多くの秘密にしたいことがあるからだろうか?」フェルナンド・アロンソのクラッシュを後ろから目撃したセバスチャン・ベッテルは、低速で走行していたマクラーレンが突然ウォールの方へと向きを変えたのは“奇妙だった”と述べている。「あのような事故は見たことがない」とセバスチャン・ベッテルは述べた。「僕が彼を見失うまで、彼はウォールに向かって数回ぶつかっていた」Bild は、ホンダの最近のERSのトラブルに疑いの目を向けている。「アロンソは、有毒なバッテリー煙霧を吸入したので、すでに意識不明だった、もしくは嗜眠したのではないのだろうか? 彼は感電したのだろうか?」「アロンソのチームが沈黙し、すぐにテストをやめたという事実もさらに不可解だ」Auto Motor und Sport も「カメラマンは、アロンソがウォールに向かって故意に操縦しているようだったと報告している」と伝えている。 だが、フェルナンド・アロンソのマネージャーを務めるルイス・ガルシア・アバドも、眩暈(体調不良)が事故の原因の可能性があるとの見方を否定している。「相当な風が吹いていた」とルイス・ガルシア・アバドはリポーターに述べた。「そして、それが彼をウォールに押しつけた」強風説は、インサイダーに嘲笑されたが、同じ場所でクラッシュしたトロ・ロッソのカルロス・サインツは、クラッシュの原因を“非常に激しく”“かなり一貫性のない”風のせいにしている。また、ルイス・ガルシア・アバドは、サスペンション、もしくはフロントウイングの故障だったという見方も否定。「ウォールの衝撃がその他のすべてを引き起こした」と主張した。「全てがF1にとってノーマルな状況で起こった。いずれにせよ、これについて話している時間はない」「我々はアロンソとこれについて話をしていないが、全てがノーマルなクルマでの状況下で起こったということはわかっている。我々は、マドリード対エルチェの結果についても話していない」とルイス・ガルシア・アバドは冗談を交えて述べた。クラッシュが奇妙だったとのセバスチャン・ベッテルの発言については「ベッテルさんは自分の言いたいことを言える。それで結構だ」と答えた。