レッドブル・ホンダF1のアレクサンダー・アルボンは、F1オーストリアGPの決勝レースをリタイアで終了。ルイス・ハミルトンとの接触については「彼がクラッシュしたがらない限りは前に出られると思っていた」と述べた。アレクサンダー・アルボンは、キャリア初の表彰台を目指して3番手を堅守していた。50周目にジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)のマシンがエンジントラブルによってリタイアし、セーフティカー導入となると、レッドブル・ホンダF1は、アルボンのタイヤをソフトに交換して追い上げる戦略を採用。
4番手でコースへ復帰したアレクサンダー・アルボンは、すぐさま前方のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)をオーバーテイクし、3番手のポジションを回復。その後再びセーフティカー走行とった。再度のリスタートが切られると、アルボンは素晴らしいペースを見せて2番手のハミルトンへオーバーテイクを仕掛ける。アウト側から前に出たアルボンだったが、ハミルトンに接触されてスピンを喫してポイント圏外へと後退を強いられる。この後、ハミルトンには5秒ペナルティーが科されたが、アルボンにはPUの電気系と思われるトラブルが発生し、リタイアという結果になった。昨年のF1ブラジルGPでもルイス・ハミルトンとの接触によって表彰台のチャンスを逃しているアレクサンダー・アルボンは「まだ時間が経っていないので、発言には気を付けなければと思うけど、とてもフラストレーションの溜まる出来事だった」とコメント。「僕たちは勝利を手にすることができたと思う。戦略は最高で、ピットストップでもチームは素晴らしく、さらにセーフティカーのタイミングで運もあったし、マシンの感触もよかった。ハードタイヤではそれほどよくなかったが、メルセデスの2台はリスタート時にタイヤが冷え切っているのが分かっていたし、セーフティカー終了後の数周でパスしようと考えていた」「ルイス(ハミルトン)に対して完璧な動きで仕掛けられて、次の周でボッタスをどう攻略するかを考えようとしていたときだった。コーナーを抜けようかという遅いタイミングでルイスが接触してきたことに驚いた。僕は外側ギリギリに位置取っていたが、それだけスペースを与えても、彼がクラッシュしたがらない限りは前に出られると思っていた。今回は僕が仕掛けて、彼がディフェンスの立場だった。ブラジルのときよりも傷が深いとは言わないが、あのときは50/50(フィフティ・フィフティ)かもしれないと言える一方で、今回はそうではない」「次のレースに向けてもう切り替えているところだが、今日のようなチャンスを得るためには運も必要になってくる。どうなるか見ていこう」