角田裕毅は、所属するレッドブル・レーシングから姉妹チームのレーシングブルズに残留する可能性も報じられている。しかし、英Sky SportsのF1専門記者テッド・クラビッツはサンパウロGP後の番組で「2026年のレーシングブルズのラインアップはおそらく角田裕毅ではない」と発言。チームがリアム・ローソンを中心に次期体制を固めつつあるとの見方を示した。
テッド・クラビッツ「おそらく角田裕毅ではない」ローソン残留を予測クラビッツは11月10日に放送されたSky Sportsの「ポストレース・ノートブック」で、2026年のレーシングブルズのドライバー構成について次のように言及した。「おそらく2026年のレーシングブルズのラインアップは角田裕毅ではないだろう。リアム・ローソンが残り、そしてアービッド・リンドブラッドにも1か月前よりチャンスが出てきたようだ」。この発言は、レッドブル・グループ内で進行中とされる若手起用の方針転換を示唆するものだ。ローソンはシーズン序盤こそ苦戦したが、サンパウロGPでは1ストップ戦略を成功させて7位入賞。チームメイトのアイザック・ハジャーを抑え込み、確実性と冷静な判断力で評価を高めた。クラビッツの分析は、レッドブルが長期的な育成路線を再構築している現状と一致している。角田裕毅の進路、ホンダとの連携が焦点に一方で、レッドブルとホンダのパートナーシップが2025年末で終了することから、角田裕毅の将来は不透明となっている。ホンダは2026年からアストンマーティンとワークス契約を締結し、F1唯一のホンダ勢として新体制を構築中だ。関係者の間では、角田が同チームのテスト兼リザーブドライバーとして加わる可能性も浮上している。さらに、トヨタとの関係が深まるハースF1チームも選択肢として注目されている。ハースではエステバン・オコンの成績不振に加え、オリバー・ベアマンのフェラーリ昇格の可能性が取り沙汰されており、2027年に向けてドライバー市場が大きく動く見通しだ。角田がホンダやトヨタとの協力を軸に再起を図るシナリオも現実味を帯びている。レッドブル内での立場変化と2026年シート情勢レッドブル・レーシングでは、マックス・フェルスタッペンの残留が確定しており、アイザック・ハジャーが昇格最有力と目されている。そのためレーシングブルズのシートは事実上、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドによる争いとみられ、角田の残留は厳しい情勢だ。レッドブルとホンダの提携終了によって、角田裕毅がこれまで築いてきた後ろ盾も弱まりつつある。今後のキャリアを左右するのは、ホンダ系チームや他メーカーとの新たな協力関係の構築にほかならない。F1における「第2章」を切り開けるかどうか、その動向に注目が集まっている。
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