角田裕毅の後任として、2026年にレッドブル・レーシングがアレックス・アルボンをマックス・フェルスタッペンのチームメイトに復帰させる構想が浮上している。チームのタイ人株主チャレーム・ユウウィッディヤが、自国出身のアルボンの起用を強く推していると報じられた。2019年と2020年にフェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブルで苦戦しシートを失ったアルボンは、一度はF1キャリアの終焉を予想された。
しかし29歳のアルボンは2022年にウィリアムズへ移籍すると、新たな成功を収めた。特にジェームス・ボウルズの下での近年の成長を支える中心的存在となり、グローブ拠点のチームの将来計画に欠かせない役割を担っている。報道によれば、こうした好調ぶりを受けて古巣レッドブルが再び関心を示しているという。モータースポーツ・イタリアによると、ミルトンキーンズを拠点とするチームの有力株主ユウウィッディヤが、この契約を2026年に実現させようと働きかけているとされる。アルボンはイギリス生まれながらタイのライセンスで参戦しており、ユウウィッディヤにとっては特別な存在とされる。2020年末にチームを去るまで26戦に出場したが、当時はフェルスタッペンの隣で苦しんだ経験があるため、復帰を本人が受け入れるかは不透明だ。ただし最大の障害は、アルボンが2027年末までウィリアムズと契約している点だ。ボウルズも繰り返し、アルボンがチームの復権計画に欠かせない存在であることを強調している。アルボンはウィリアムズを離れるならレッドブルだけ、とジャーナリストイタリア人ジャーナリストのロベルト・チンチェロは、アルボンがウィリアムズを離れるとすればフェルスタッペンの隣のレッドブルのシートのみであり、レーシングブルズへの移籍は考えないだろうと指摘した。「レッドブルの本当の意図を見極める必要がある。レッドブルは4つのシートを持っているが、確定しているのはフェルスタッペンとハジャーの2人だけだ」とチンチェロはF1 Oversteerを通じて語った。「残りの2つのシートはまだ完全に未定で、ローソンも絡んでいるし、角田も関わっている。リンドブラッドもいるかもしれないし、アルボンも関与している可能性がある。彼は明らかにレッドブルのシートでしか動かないだろう。アルボンがレーシングブルズに行きたいとは思わない」と彼は付け加えた。すでにレーシングブルズよりも上位に位置し、成長の軌道もより強いチームに属するアルボンにとって、ジュニアチームに戻ることは現実的ではないと見られている。