角田裕毅(レッドブル)は2025年F1イギリスGP予選でQ2敗退を喫し、トップ10進出にはわずかに届かなかった。レッドブル・レーシングのマシンは好調だったものの、決定的なアタックラップでパワー出力に異常が発生してタイムを伸ばしきれなかったことが、Q3進出を阻んだ要因だったと明かした。ハースのオリバー・ベアマンが10グリッド降格ペナルティを受けたことで、角田裕毅は日曜決勝を11番グリッドからスタートする予定となっている。
ここ数戦と比べれば、角田裕毅にとっては着実な前進と言える内容だった。ただ、チームメイトのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得したことを踏まえれば、角田にも今季最高の予選結果を出すチャンスは十分にあった。「マシンの感触は悪くなかったんですが、最後にあのトラブルが出たのが本当に悔しいです」と角田裕毅は予選後に語った。「普段なら最終コーナーからアタックラップに入るときに出るパワーが出なくて、ターン3の時点でもうコンマ1秒失っていました。そこからメインストレートまでの間でもずっとです」「いくつかのコーナー出口でも、普段感じるような加速感、いわゆる“ブースト”のようなものが効いていなかったです。データでも明らかに分かっていて、特にターン3で顕著でした。せっかくこれまでの週末はすごく順調だったので、こういうトラブルが出てしまったのは本当に悔しいです」「なので、そういう状況を考えたら、ラップ自体はかなり良かったと思います。全体的に接戦だったし、たぶん普通に行っていればQ3に行けてたと思います。本当に悔しいです。Q3は可能だったと思います」角田裕毅「進歩には満足している」Q3進出は逃したものの、角田裕毅は週末を通じた自身の進歩には満足しているという。FP1を欠場したにもかかわらず、イギリスGPは「これまでで一番クリーンな週末」だったと振り返った。「自分の進歩には本当に満足しています。これまでで一番クリーンなレース週末だったと思います」と角田裕毅はコメント。「自信もあるし、すべてがかみ合ってきています。予選中もマシンの感触は良かったです」「いつも何かしら起きるのが最後のプッシュのところで…まあ、いつも最後ってわけじゃないですけど、今回は最後のプッシュのときでした。そこが大事なときなんです。だからすごく悔しいです。さっきも言ったとおり、あれがなければQ3に行けてました。本当に悔しいですね」角田裕毅が最後にポイントを獲得したのは、エミリア・ロマーニャGPの10位だった。角田は、決勝での巻き返しに自信をのぞかせている。「少なくともP18スタートじゃないし…ポイントにも近い位置なので、それは助かります。レースを楽しみにしています。正直、ポイントを取ったのはだいぶ前なので、ちゃんとポイント取ってチームを喜ばせたいです」「もちろん厳しいレースになるとは思いますけど、徐々にペースも上がっていましたし、マシンのパフォーマンスも引き出せていたので、今週末はすごくいいステップが踏めたと感じています。それだけに、ただ普通に予選をしたかったという気持ちが強いです」「今の目標はポイント獲得ですけど、ここ数戦と比べても、今回はそれを狙える良いポジションにいると思います。セットアップにはけっこう満足していますし、週末を通して行ってきた変更も上手くいったので、前向きな気持ちでいます」「レースに向けて、何を改善すべきかも把握しています。だから前向きに考えています。とはいえ、まだ全体像は見えてないですし…マシンにもまだ伸びしろがあると思っています」「FP2でのロングランペースもポジティブな感触がありましたし、明日のレースでどう改善すればいいかもしっかり分かっています」