角田裕毅の最近のパフォーマンスは「満足できるものではない」――ただし、彼がマックス・フェルスタッペンと同じ仕様のRB21をドライブしていないという前提付きでの話だ。この見解を示したのは、レッドブルの上級アドバイザーでドライバープログラム責任者のヘルムート・マルコである。彼は角田裕毅がエミリア・ロマーニャGPで与えられたアップグレード仕様のマシンを「壊してしまった」ために現在旧仕様のRB21に戻されていると説明し、カナダGPまでに再びフェルスタッペンと同じ仕様に戻す作業が進められていると語った。
角田裕毅は今季第3戦・日本GPで念願のレッドブル昇格を果たした。このタイミングでリザーブドライバーのリアム・ローソンがレーシングブルズに戻され、角田裕毅がその代役としてトップチームに招集された形だ。しかし、角田裕毅の進展は遅く、これまでレッドブルとして7戦に出走してわずか7ポイントの獲得にとどまっており、直近3戦ではイモラでの10位入賞による1ポイントのみとなっている。そのイモラでは予選で激しくクラッシュしており、マルコによればその影響が現在も尾を引いているという。レッドブルは角田裕毅のRB21を再びアップグレード仕様に戻すべく作業を進めており、カナダGPまでには間に合わせたいとしている。角田裕毅:レッドブルでのキャリアを立て直せるか?ヘルムート・マルコはSpeedweekの最新コラムでこう述べている。「角田は直近3戦で1ポイントしか獲れておらず、それは明らかに満足できるものではない」「残念ながら、彼はイモラでのクラッシュで新しいアンダーボディや他の新パーツを壊してしまった。だから今はマックスと同じ仕様では走っていないんだ」「これは時間的な制約にも関係している。新しいアンダーフロアは完成までに少なくとも3週間はかかる。カナダで新パーツを搭載できるように全力で作業していて、うまくいくと思っている」フェルスタッペンがこれまでにレッドブルの全144ポイント中137ポイントを稼ぎ出しているのに対し、チームメイトによる得点はごくわずか。そのためレッドブルは現在コンストラクターズ選手権で4位に沈んでおり、首位マクラーレンとは218ポイントの大差がついている。このギャップがあまりにも大きいため、マルコはレッドブルが今年のコンストラクターズタイトルをすでに諦めていると語った。そして、その原因のひとつとして再び角田裕毅の名前が挙がることとなった。「コンストラクターズ選手権では、我々はすでに総合優勝を諦めている。もはやチャンスはない」「もちろん、これにはセカンドドライバーも関係している。角田裕毅はようやくギアが入り始めたところなんだ」マックス・フェルスタッペンは2028年末までレッドブルとの契約がある一方で、角田裕毅はレッドブル、そしてF1での将来を懸けてのシーズンを戦っている。
全文を読む