角田裕毅がレッドブルF1マシンで苦戦している現状についてリアム・ローソンは、「自分にとって状況が好転するわけではない」と語った。2025年シーズンの開幕直後、ローソンはわずか2戦でレッドブルから降格させられ、レーシングブルズに戻される形となった。そして角田裕毅が昇格し、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてRB21をドライブすることになった。
このドライバー交代は、当初こそ成功を収めた。角田裕毅はRB21にすぐに適応し、バーレーンGPでは予選でQ3進出、決勝でもポイント圏内でのフィニッシュを果たした。しかし、その後数戦では日本人ドライバーにとって厳しい週末が続いている。イモラではフェルスタッペンがマクラーレンのオスカー・ピアストリを破って優勝する中、角田裕毅は10位にとどまった。さらにモナコでは12番手からのスタートで、レースでは2周遅れの17位という結果に終わった。それでも、ローソンにとっては状況が好転するわけではないと語る。「結局のところ、自分がレッドブルで何ができたかを本当の意味で見せるチャンスは与えられなかった。だから他の誰かがそのマシンで苦戦しても、自分にとってはあまり意味がない」と、ローソンはバルセロナでCrash.netを含むメディアに対して語った。「それで何かが大きく変わるわけじゃない。他の誰かがあのクルマで苦しんでも、自分に影響はないし、状況が良くなるわけでもない」「だから自分としては、今自分が乗っているマシンでベストな仕事をすることに集中している。それが今やっていることだ」ローソンは、前戦モナコGPで2025年シーズン初のポイントを獲得。8位入賞を果たした。さらにローソンは、チームメイトのアイザック・ハジャーが2回の義務ピットストップをこなしても順位を失わないよう、レース中に後続を巧みに抑える戦術をとった。これによりレーシングブルズはダブル入賞を果たし、ハジャーは自己最高位の6位でフィニッシュしている。ただしローソン本人は、このモナコでの走りが特別に自信を高めたとは感じていない。「正直なところ、去年から自信は変わっていない。レッドブルにいたときも、RB(レーシングブルズ)での最初の2戦でも、自信のレベルに変化はなかった」と語る。「モナコでポイントを獲得できたのは素晴らしいけど、それで自信が大きく高まったかのように見えるかもしれない。でも実際のところ、自分の中では変わっていない」レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコとチーム代表クリスチャン・ホーナーは、ローソンがRB21で力を発揮できなかった要因として「自信の欠如」を挙げていた。RB21は非常に繊細な挙動を示す難しいマシンとして知られている。だが、ローソンは自らの苦戦の原因が自信にあったという見方を否定する。「それは自分の物語じゃない」と、ローソンは明言した。
全文を読む