角田裕毅は、昨年12月15日にヤス・マリーナ・テストで開催されたF1ヤングドライバーテストにアルファタウリ・ホンダからから参加。その舞台裏を収めた動画をアルファタウリ・ホンダが公開した。主に若手ドライバーを対象としているF1ヤングドライバーテストは、2日前に同地でシーズン終幕を迎えた2020年のF1世界選手権で使用されたマシンで行われた。
角田裕毅は、11月初旬にアルファタウリ・ホンダの2018年型マシンを使用してイタリアでの単独テストを行っており、ホンダのF1パワーユニットを搭載したマシンでは2度目のドライブだったが、今季型マシンでの走行および他ドライバーとのトラック走行は初めてとなった。なお、今回のテストでは同チームから佐藤万璃音も出走しており、アルファタウリ・ホンダは日本人ドライバー2人というラインアップでテストを行った。晴天かつ温暖なコンディションの下で行われたテストで、角田裕毅は午前9時のセッション開始から1時間の昼休みを挟んだ午後6時のセッション終了まで精力的に走行を続けた。ロングラン走行やショートランを繰り返し、午前に60周、午後には63周を周回。大きなトラブルなく予定通りのプログラムを消化し、レース約2回分を越える合計123ラップ(約683km)を走破した。走行を終えた角田裕毅は「今日は11月のイモラでのF1初走行時の倍以上の距離を走ったので少し疲れましたが、とても楽しい一日になりました」とコメント。「前回は2018年型のマシン、今回は2020年型マシンを使ってのドライブになりましたが、前回よりもダウンフォースとパワーが大きく上がっているので、まずはそれに驚きました」「それでも、イモラでの経験を生かしながら走行を重ね、その中で自分が学ぶべきこと、改善していくべきことをたくさん見つけていきました。そして、それらの課題に対してチャレンジを重ねながら、一つ一つ克服していくというプロセスを続けていく一日になりました」「自分としては今日の走りを通して多くを学び、ドライバーとしてさらに進化することができたと感じています。ここからはオフシーズンに入ります。日本に戻って美味しいごはんを食べてたっぷり充電するとともに、さらに強いドライバーになるために、新たなシーズンに向けてトレーニングを重ねていきます」その翌日となる12月16日、アルファタウリ・ホンダは2021年のドライバーとして角田裕毅を起用することを発表。日本人ドライバーとしては2014年シーズンまで参戦していた小林可夢偉以来7年ぶり、ホンダのドライバー育成プログラム出身者としては2002年から2008年まで参戦していた佐藤琢磨以来13年ぶりのF1ドライバーとなる。


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