ウィリアムズF1のチーム代表を務めるヨースト・カピートは、フォルクスワーゲンがF1に参戦した場合、同社のワークスエンジンは“どのチームにとっても魅力的”だと述べ、提携に関心があることを再び表明した。フォルクスワーゲンは、F1に次世代F1エンジンが登場する2026年にF1にエンジンサプライヤーとして参入すると考えられており、この段階では、ブランドはポルシェよりもアウディの可能性が高いとされている。
最近、ウィリアムズF1のCEO兼チーム代表のヨースト・カピートは、フォルクスワーゲンがF1に参戦した場合、彼のチームは「喜んで話をする」と語っている。過去にフォルクスワーゲンのモータースポーツ責任者を務めていたヨースト・カピートにとってそれは驚くことではない。ヨースト・カピートは、2012年にWRC(世界ラリー選手権)プログラムの責任者としてフォルクスワーゲンに参加し、セバスチャン・オジェとのドライバーズおよびコンストラクターズタイトルのハットトリックの成功を楽しんだ。また、テクニカルディレクターのフランソワ・グザヴィエ・ドゥメゾンを含め、以前の同僚をウィリアムズF1に連れてきている。今年、ウィリアムズF1は、メルセデデスとの技術提携を強化しており、それは2025年まで続くと予想されているが、ヨースト・カピートは、最新のインタビューで新しいパートナーとの話し合いを受け入れるつもりであることを改めて一度示した。だが、フォルクスワーゲンの視点では、例え、過去3シーズンでコンストラクターズ選手権で10位だったウィリアムズF1が、2021年に8位まで順位を上げたとしても、グリッドのさらに上位のチームと提携したいたいと考える可能性がある。「どのチームもファクトリーエンジンを手に入れるのは魅力的だ。話し合いの機会があれば、もちろん話し合いは行われる」とformel1.deに述べた。だが、ヨースト・カピートは「メルセデスとのパートナーシップに満足している」とし、フォルクスワーゲンが「F1に参入することをまだ公式に別れを告げていない」という印象を受けており、「フォルクスワーゲンの取締役会でF1に参戦するという決定がない限り、話し合いをしても意味はないと思っている」と付け加えた。最近の報道では、アウディがF1のCEOであるステファノ・ドメニカリと前FIA会長のジャン・トッドに宛てたF1参戦の意向を示す手紙が公開されている。F1は、2026年にMGU-Hの廃止、エンジン開発のコスト上限の導入などを公約しており、フォルクスワーゲンの参入を妨げるものはなくなったと考えられている。