ウィリアムズの副チーム代表を務めるクレア・ウィリアムズは、各F1チームへの収益の分配がもっと平等に行われることを願っている。先週、AUTOSPORT は、2016年に各F1チームが受け取る2015年度の分配金額を公開。それによると、フェラーリはランキング2位だったにもかかわらず、16勝を達成してタイトルを2連覇したメルセデスを大きく上回る1億9200万ドルを受け取ることがわかった。
F1チームは、個別に異なる内容でフォーミュラ1グループと契約を結んでおり、現在の契約期間は2020年までとなっている。フェラーリが受け取る金額は、全チームに支払われる額の約20パーセントに及ぶ。内訳はパフォーマンスに基づくものが8700万ドル、長期参戦およびコンストラクターズ・チャンピオンシップ・ボーナス(CCB)による特別支給が1億500万ドル。後者は、仮にフェラーリが全戦で2台とも1コーナーでリタイアしても支払わることになり、その額は2015年に最下位だったマノーの4倍以上の額となる。フェラーリの特別ボーナスの妥当性について聞かれたクレア・ウィリアムズは「フェラーリが伝統あるチームとして支払いを受けること自体には不満はありませんが、今の額は高額すぎると思います」とコメント。クレア・ウィリアムズは、全チームがそれぞれ現在の契約内容でサインしたのは事実であり、2021年以降の契約までは変更を求めるのは不可能だが、次の契約では分配金がより平等なものになることを期待していると語った。「どうしようもないことに関しては心配しないというのが私の人生哲学です」とクレア・ウィリアムズはコメント。「私たちを含めた他の多数のチームが話し合いをしようと努力してきました。しかし、バーニー(・エクレストン)が指摘しているように、私たちは全員、今の契約に今の条件に基づいてサインをしています」「これに関しては何も変えることはできません。ですから、他にも心配しなければならないことはたくさんあるなかで、この問題を考える必要はないと思います」「次の機会を待つしかありません。2020年を迎える前に新しい契約内容について交渉を開始することになるでしょう。その話し合いの中で、分配方法の見直しが議題になることを願っています。F1の世界でそれが可能なのかどうかは分かりませんが、私はそう願っています」「このスポーツが成功するには、公平なプラットフォームを築くことが必要であると心から信じています」 昨年9月、フォース・インディアとザウバーはF1の収入分配と規則の策定が不公平かつ違法であるとして、欧州連合の競争委員会に正式な訴えを起こした。バーニー・エクレストンは、分配金の規定に関して欧州連合と話し合いを行っていることを認めている。関連:2015年 F1チームの分配金の詳細