トヨタは、WECに関する将来について議論中であり、今週末のホームレースである富士スピードウェイで発表するとは限らないとしている。9月初旬、WECは大幅な見直しを発表したが、トヨタはLMP1計画についてコメントを避けていた。しかし、その後、ホームグランプリとなる富士スピードウェイで開催される第7戦での発表が示唆されていた。
TOYOTA GAZOO Racingは、9日(月)に富士6時間に関するプレスリリースを発表。日本語のリリースでは今後に「トヨタのWECに関する将来については、現在検討中であり、近々に決定される予定である」の一文のみだったが、英文ではより詳細にその点に触れている。「トヨタのWECに関する将来の議論はすべてのステークホルダーとともに進められている。これらは様々なメディア報道の対象となっており、制度は様々であり、10月中には決定される見込みである。必ずしも富士のイベント中とは限らない」トヨタは、伝統的に10月後半にモータスポーツプログラムについて承認を行う。したがって、WECプログラムの続行、もしくは撤退に関しては10月末あるいは11月初旬まで発表されない可能性がある。トヨタ TS050ハイブリッドの開発を行っているケルンのトヨタ・モータースポーツでは、来シーズンもWECを継続することを前提に作業が進められていると考えている。仮にトヨタがLMP1クラスへの参戦を継続したとしても、それは今後ル・マン24時間レースを最終戦とするための調整として1シーズンで2回ル・マンを開催する“スーパーシーズン”となる2018/2019シーズンのみになると考えられている。トヨタは、2018年までWEC参戦をコミットしているが、7月にポルシェ撤退の噂が広まった際に、テクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンはファクトリーのライバルがいることが必要であり、見直さなければならないと述べていた。しかし、先週、プジョーはWEC復帰の可能性を事実上否定しており、来季のLMP1クラスで自動車メーカーはトヨタのみとなる可能性がある。