スクーデリア・トロ・ロッソは、テクニカルディレクターを務めてきたジェームス・キーが3月23日付けでチームを離脱することを正式発表。後任としてジョディ・エギントンをテクニカルディレクターに起用することを発表した。2012年にトロロッソに加入し、独創的なマシン設計でグリッドで高い評価を受けてきたジェームス・キーだが、昨年7月にチームを離れてマクラーレンにテクニカルディレクターとして加入することが発表されていた。
しかし、ジェームス・キーは、トロロッソと長期契約を結んでおり、レッドブルは早期にリリースすることを拒否。その後、者間での対話の経て、最終的にレッドブルは2019年にジェームス・キーがマクラーレンで仕事を開始することに合意。今回、正式にジェームス・キーがチームを離脱することを発表した。「スクーデリア・トロロッソとマクラーレン・レーシングは、2019年3月23日にスクーデリア・トロロッソとジェームズ・キー氏が既存の契約を終える前に解除し、彼の立場を解決するための合意に達したことを発表する」とスクーデリア・トロ・ロッソは声明で述べた。「ジョディ・エギントン(現・副テクニカルディレクター)が、2019年3月25日からスクーデリア・トロロッソのテクニカルディレクターとして新しい役割を始る」ジェームス・キーがトロロッソの離脱を決意したのは、今年からレッドブル・レーシングとトロロッソがホンダのF1エンジンを搭載したことで、トロロッソはレッドブルから多数のパーツを供給されている点にある。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルの総帥ディートリッヒ・マテシッツの指示に基づいて、チームの労働力を相乗的に活用するコンセプトを開発するよう指示された際にジェームス・キーが取り残されたと説明している。「人員の数という点で、ファエンツァにミルトーンキーンズとほぼ同じテクニカルチームを置くべきではない」とヘルムート・マルコは説明。「それ以来、我々は現在まで実装の過程にあるコンセプトを考えてきた。1つの問題はジェームス・キーがそのコンセプトにあまり納得していないことだった。結局のところ、我々は彼なしでより簡単に進められるような最終的な解決策に到達した」ジェームス・キーは、F1で20年の経験を持ち、優秀なエンジニアの一人として評価されている。1998年にジョーダンでキャリアを開始したジェームス・キーは、ミッドランド、フォース・インディアとチームのオーナーシップが変更するなかで12年間在籍し、テクニカルディレクターとして2009年にはジャンカルロ・フィジケラのスパでのポールポジション獲得と2位フィニッシュを支えた。2010年にはザウバーに移籍。BMWが撤退してどん底にあったチームを表彰台争いができるまでに変貌させた。そして、2012年9月にトロロッソに加入。5年契約が期限を迎える2017年にはウィリアムズへの移籍が噂されたが、2年契約を結んでトロロッソに残っていた。