トロロッソ・ホンダは、F1メキシコGPの予選で、ブレンドン・ハートレーが14番手、ピエール・ガスリーが15番手。決勝はハートレーが7列目、ガスリーはPU交換のペナルティーにより最後列から、上位進出を狙う第19戦メキシコGPは2日目を迎え、プラクティス3と予選が行われた。メキシコシティは前夜から激しい雷雨となり、朝方雨は上がったが、時折り小雨が降る天候となった。
プラクティス3が開始された午前10時、気温15℃、路面温度17℃で、路面はところどころウエットが残るコンディション。トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、セッション開始とともにインターミディエイトタイヤでコースインし、1周走行してピットに戻った。セッション開始30分を過ぎた頃、ガスリーがハイパーソフトタイヤを装着してコースインし、コースコンディションを確かめながらセッティングを行った。各車の走行により路面コンディションは徐々に回復。セッション終盤、ハートレーとガスリーは新品のハイパーソフトタイヤでアタックシミュレーションを行う。ガスリーは1分17秒525と大幅にタイムアップを果たし8番手に、ハートレーは1分18秒637とベストラップ更新はならず16番手でこのセッションを終えている。午後1時、降水確率は40%ですが今にも雨が落ちてきそうな空模様の下、予選Q1が開始された。真っ先にコースインしたガスリーは、1分17秒097のベストラップをマークした。ハートレーも1セット目で1分16秒987と、ベストラップ。2セット目のハイパーソフトタイヤに履き替えた2人は、ハートレーが1分16秒682、ガスリーが1分16秒828と、再びベストラップを更新し、ハートレーが10番手、ガスリーは13番手でQ2進出を果たした。Q2で、ブレンドン・ハートレーは最初のアタックを中古タイヤで行い、1分17秒184をマーク。セッション終盤、ハートレーは新品タイヤに替えタイムアップを狙ったが、最終セクターでタイムロスしタイム更新を果たせず、14番手に終わった。ピエール・ガスリーはグリッド降格が決まっているためアタックは行わず、調整のためにインスタレーションラップを2回行い、計測タイムなしの15番手となっている。トロロッソ・ホンダの2台は、ブレンドン・ハートレーが7列目14番手から、ピエール・ガスリーは最後列から決勝レースでの上位進出を狙う。F1メキシコGP決勝レースは10月28日(日)午後1時10分(日本時間29日午前4時10分)にスタートする。ブレンドン・ハートレー (14番手)「今日はQ3に進出できる速さはあったと思いますが、ラストラップでいいタイムを出せなかったのが残念です。今週末は、マシンの状態がよく、Q1では10番手でしたし、Q2でも同じ位置に付けられたのではないかと思っています。Q2では新品のハイパーソフトタイヤを1セットしか使えず、トラックの状況が向上した最後のアタックでは空力のバランスが取れませんでした。予選ではいつも限界までプッシュしているのですが、ラストラップのターン12でブレーキをロックさせコースアウトしたため、Q3進出が果たせませんでした。明日の決勝ではタイヤ選択が重要になります。多くのオーバーテイクを見せられたオースティンでのファーストラップのような走りが必要だと思っています。先週は20番グリッドからポイントを獲得しましたし、14番グリッドからスタートする明日もポイント獲得が可能だと思います。レースウイークを通して調子がいいのでポイントを獲得したいです」ピエール・ガスリー (15番手)「今日の予選ではいい走りができていたと思いますが、ペナルティーもあるので明日の決勝に照準を合わせていました。Q1の走りには満足していますし、ストロール選手(Williams)のミスがなければもっと早いタイムを出せていたと思います。Q2に進出できたのは素晴らしかったのですが、Q2で走れないのはフラストレーションが溜まりました。昨日のセッションでのタイヤの磨耗状況を考えると、明日はタイヤマネジメントがカギになると思うので、うまく戦略を立てていきたいです。明日は最後尾からのスタートになりますが、マシンの状態はいいですし、いいバトルが出来ればと思います」ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフレースエンジニア)「まずはフロントローを独占したRed Bull Racingに祝福を送ります。本当によくやったと思います。昨夜の雨により午前のプラクティス3は低い路面温度の中、ウエットでのスタートになりました。インターミディエイトタイヤで走るにはドライで、ドライタイヤで走るにはウエットな状態でしたので、プラクティス3の前半はほとんど走りませんでした。良かった点としては昨日と違い、路面温度が低かっことで、そのお陰でマシンのスタビリティーとバランスが向上しました。金曜日にあまり走れなかったこともあり、ピエールはハイパーソフトタイヤを履いて走り、明日に向けてタイヤへの理解を深めることにしました。セクター1でのスリップストリームや前夜に行ったマシンのセッティング変更もあり、いい走りができました。ブレンドンは、1回目のアタックのアウトラップでバーチャルセーフティーカーに捕まってしまい、タイヤの温度を十分に上げられませんでしたし、2組目のタイヤではミスもしてしまいました。ピエールは予選のQ2では走らない予定でしたので、Q1で3組の新品のハイパーソフトタイヤを使いました。彼は力強い走りを見せましたが、中盤のセクターでトラフィックに捕まってしまい0.2秒はロスしてしまいました。ブレンドンは2組の新品のハイパーソフトタイヤを使いQ1で素晴らしい走りを見せましたが、残念ながらQ2ではいいタイムを出すことができませんでした。マシンの感触はよかったもののQ3進出を逃したことは残念です。決勝ではタイヤの消耗を抑えるための戦略が重要になるので、今夜は明日のレース戦略の検討に時間を掛けます」田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「今日の午前のプラクティスは、ウエットからドライに変わるコンディションでの走行となりましたが、マシンに対してはまずまずの手ごたえを得られました。実際に予選では2台が揃ってQ2進出を果たすことができました。ただ、ハートレー選手が最後のアタックでタイムを向上することができず、14位でQ2を終えたことは残念でした。また、ガスリー選手についてはPUとギアボックスのペナルティーにより最後尾スタートが決まっていたため、Q2でのアタックを行いませんでした。明日のレースでは不安定な天候が予想されており、あらゆることが起こりうると思いますので、臨機...