F1チームは2023年スペインGPの週末に再びポーパシングと戦うことになりそうだ。バルセロナで行われたFP1ではドライバーからバウンシングの再発が報告された。2022年初頭、グラウンドエフェクトの復活を告げるレギュレーションの変更に伴い、多くの人が1980年代で消えたと思っていたポーパシングの感覚がシリーズに復活した。
ポーパシングは、クルマが速く走れば走るほど、通過する空気がクルマをトラックに近づけていくことで発生する。路面に接触し始めると、アンダーフロアの気流が停止し、ダウンフォースレベルが低下する。この瞬間、空気が付着したり剥離したりを繰り返すことで、クルマが激しく跳ね上がる。昨シーズン序盤のポーパシングを受け、FIA(国際自動車連盟)はポーパシングのレベル監視を開始し、極端な振動はドライバーの健康を脅かすため、2023年にはポーパシングを完全に排除するため、フロアエッジの高さを15mm高くすることが義務づけた。しかし、バルセロナで行われた初日のプラクティスで、マクラーレンのランド・ノリス、メルセデスのジョージ・ラッセル、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスから、マシンが再びバウンシングしているとの報告があった。4人のドライバー全員が、最終コーナーへの進入でその現象が起きていることを指摘している。2023年に向けて最終シケインを撤去たことで、速度が著しく向上した。マクラーレンのチームプリンシパルであるアンドレア・ステラは、複数のマシンが影響を受けていることから、ポーパシングの再発はトラック固有の問題であると考えており、バウンシングを解消するために、メルセデスとレッドブルはピーク時のパフォーマンスをある程度譲歩しなければならないかもしれないと考えている。「もし我々だけだったら、それはポーパシングだと言うだろう。場所によってはそれが可能であることはわかっている」「しかし、レッドブルからも同じ意見が出たということは、トラック特有の要素であり、すべてのチームがそれに対処しなければならない可能性があるということを浮き彫りにしていると思う」「レッドブルは、ポーパシングへの対応という点では、もう少ししっかりしているというのが我々の理解だからだ」「だから、トラックの特徴であり、我々が対処しなければならない課題であることは確かだと思う」「メルセデスとレッドブルのコメントから、我々はそれに対処しなければならないことを理解した」「これに対処するためには、いくつかの調整を行う必要があり、その結果、他の部分のパフォーマンスが犠牲になるかもしれない」