2023年 第8戦 F1スペインGPが、6月2日から6月4日にバルセロナのカタルーニャ・サーキットで開催される。公式タイヤサプライヤーのピレリが2023年スペインGPのタイヤについて解説した。ピレリは、バルセロナに、C1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)と3種類のコンパウンドを選択した。モンメロのトラックは今年、大幅な改修が行われた。2007年に導入された最終シケイン(ターン14&15)は撤去され、オリジナルのトラック形状に戻された。また、ターン1は、エスケープロードの幅が広がり、バリアも新設された。
この最終セクターの重要な変更により、より流れが良くなり、トラクションの面でタイヤにとって厳しい状況になることはないだろう。左コーナーは主に低速で、右コーナーはフラットアウトになる傾向がある。昨年、レースウイナーであるレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、多くのライバルと同様に3ストップ戦略を採用し、ソフトとミディアムを交互に走行していた。ハードタイヤが登場したことで、また新たな戦略的要素が加わったことになる。マリオ・イゾラ (ピレリ モータースポーツディレクター)「伝統的に、バルセロナはクルマとタイヤの両方のテストにおいて最も人気のある会場の一つだった。スピードやコーナーのバリエーションが豊富で、長いストレートもある完璧なトラックだ。その結果、空力効率が競争力の鍵となる。最終セクターは今年に向けて変更され、最終シケインのないオリジナルのレイアウトに戻った。これにより、トラックがより流れるようになり、メインストレートへの進入速度も向上する。ターン3とターン9の2つはタイヤにかかる横力が特に大きいコーナーだ。今年のC1は最も硬いタイヤ(現在はC0)とC2のギャップを埋めるために特別に設計された、まったく新しいコンパウンドであることを覚えておくことが重要だ。理論的には、昨年入手可能な最も硬いコンパウンドがレースでまったく使用されなかったことを考えると、これによりチームはより幅広い戦略的選択肢を得ることができるはずだ。最初の2回のプラクティスでは、イギリスGPから採用される新構造のハードタイヤ2セットを試すことができるのも新しい試みである。すでに大規模なテストプログラムによってホモロゲーションが得られている新素材を使用する以外は、最新の仕様は以前のバージョンと同じである。当初は2024年の予定だったが、現在のマシンが発生させる荷重が、わずか数レースですでにシーズン終了時の目標値に達しているため、疲労に強い構造にするために導入を前倒しすることになった。なお、この新構造は、タイヤの技術的なパラメータやパフォーマンスに影響を与えることはない。また、レース後も2024年のテストキャンペーンを継続し、メルセデスとフェラーリが2日間にわたって走行し、来年に向けてコンパウンドと構造を開発する」
全文を読む