佐藤琢磨は、インディカー第17戦ソノマの決勝レースを4位でフィニッシュした。予選20番手の佐藤琢磨は、最後列の1つ前であるグリッド10列目からスタート。レース中盤の30周目付近でも上位進出ができていなかった彼らは、フルコースコーション中に燃料補給のピットストップを繰り返し、レース再開後に少しでも長い距離を走ることでチャンスをつかむ作戦に出た。
佐藤琢磨は燃費をセーブするテクニックを駆使。それが功を奏し、37周目のフルコースコーションでトップグループがピットになだれ込むと、コース上に残って5番手まで大きくポジションアップ。まだレースは50周近く残っていたが、ファイナルプラクティスのあとに施した新しいマシンセッティングがよかったことで、佐藤琢磨はトップグループと同等のラップタイムを刻み続けた。そして、燃費の心配がなくなったゴール前5周でアタックを開始。目の前を行くマシンをパスし、最終ラップに1台がスローダウンしたことから、スタート位置から16ポジションも順位を上げ、今シーズンの自己ベストとなる4位でのゴールを成し遂げた。佐藤琢磨 (4位)「4位でゴールでき、とてもハッピーです。チーム全体の力で勝ち取った好結果だと思います。午前中のファイナルプラクティスではまたもや不運に見舞われ、エンジンを交換してレースに臨むこととなりました。短時間でのエンジン交換で、クルーたちは完ぺきな仕事をしてくれて、レースでのマシンはとてもいい仕上がりになっていました。スタート直後のアクシデントでタイヤにダメージを受けながら、リードラップに残ることができ、フルコースコーションでは何度もピットインして燃料を注ぎ足し続ける作戦を採用しました。ラリー・フォイトとエンジニアたちが考え出した作戦でした。クルーたちのピットストップも本当にすばらしかったです。残念だったのは最後のピットストップで後ろからピットインしてきたマルコ・アンドレッティと接触しないよう、作業を終えていたのにダッシュするのを待たねばならず、そこでタイムをロスしてしまったことです。それでも、我々はコース上で何台ものライバルをオーバーテイクできましたし、Hondaエンジンがレース終盤に高性能を発揮してくれ、上位フィニッシュを達成できました。ファイナルプラクティスでの少ない周回の中で好感触を得たマシンセッティングに少し変更を加えた結果、決勝でのマシンは、競争力のあるものになっていました。完全に満足のいく最高のマシンというわけではありませんでしたが、グリップの低いコンディションに合っており、ライバルたちと同等か、少し速いペースを保ち続けることができました。レースの後半は燃費セーブが大変な状況でしたが、目指す数字を実現でき、最後に燃料の心配がなくなったところで前を行くマシンをオーバーテイク。20番グリッドからの4位フィニッシュをチームとともに喜んでいます」