ダニエル・リカルドは、スクーデリア・アルファタウリでの在籍期間は短かいものの、チーム関係者にそのフィードバックの質の高さを顕著に印象づけている。リカルドは、2023年F1シーズンのわずか10レースで、ニック・デ・フリースの後任として角田裕毅とともにファエンツァのドライバーに急遽抜擢された。
ハンガリーGPとベルギーGPで活躍したリカルドは、オランダGPのフリー走行2回目にクラッシュして左手を負傷。それ以外、戦線を離脱しているリカルドだが、シンガポールGPでは角田裕毅やリアム・ローソンとともにエンジニアリングの報告会に参加した。スクーデリア・アルファタウリのトラックサイドエンジニアリング責任者であるジョナサン・エドルスは、リカルドの早い段階での貢献について「かなりすぐにマシンのハンドリングに関するフィードバックだけでなく、フィードバックの質の高さを感じることができた」と説明した。「リカルドは豊富な経験を持ち、さまざまなクルマに乗り、さまざまなパフォーマンススペクトルを経験してきた」「リカルドが我々のマシンにフィードバックしてくれたことは、我々にとって非常に貴重だった」スクーデリア・アルファタウリは通常、レッドブルのシニアチームに昇格する前の人材育成に使われており、リカルド自身もかつてそのプロセスから恩恵を受けていた。その結果、ピエール・ガスリーやダニール・クビアトのような比較的稀なドライバーの復帰を除いては、チームのドライバーは経験が不足している。だが、どちらのドライバーも現在のリカルドのような豊富な経験はなかった。HRT、トロロッソ、レッドブル・レーシング、ルノー、そしてマクラーレンで8度のグランプリ優勝を誇るリカルドは、10年以上の経験だけでなく、その半分近くをレッドブルのプログラム以外で過ごしてきた。「他に印象的で、経験がもたらすものを思い知らされたのは、レースを理解する能力、ライブでフィードバックする能力だ。タイヤの挙動をどう見ているか、1ストップなのか2ストップなのか、セーフティカーが出たらタイヤを再加熱できるのか、それとも新しいセットを装着する必要があるのか」「多くの場合、ピットウオールからデータに基づいて判断している。明確な判断ができないとき、そのような経験を持つ者がいれば、本当に、本当に違いが出る」ダニエル・リカルドは、今週末のF1カタールGPを欠場し、2週間後のF1アメリカGPを復帰のターゲットにしている。
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