F1タイヤサプライヤーのピレリは、現レギュレーションの下で初めて冬季開発が行われる2015年には全チームが大幅にパフォーマンスを上昇させると予測している。 新しいV6ターボエンジンの導入と空力レギュレーションの改正により、2014年のスタート時は各チームのペースが前年より遅れていたが、シーズン終盤に向けていくつかのサーキットではマシンがスピードを取り戻していた。
ピレリは、F1チームらが冬の間にさらに大きな進歩を果たす前提で2015年のタイヤを開発。各チームがシャシーや空力のみならず、パワーユニットのアップグレードからも恩恵を得ると考えている。「例え、全ての場所で2014年と同じコンパウド選択をしたとしても、2014年にはコンサバティブだったものが次第にアグレッシブになっていくだろう。なぜなら、2015年のペース進化はとてもドラマティックなものになりそうだからだ」とピレリのモータースポーツダイレクターであるポール・ヘンベリーは述べた。「我々はシーズン終盤にかけて大きな進展を目にしている。それは彼らが望むような方法でパワートレインに近づけないままでのことだった。パフォーマンス面では再び大きな飛躍を予測することができる。ラップあたり1〜2秒スピード改善の話をするとすれば、それはタイヤの使い方によって激しく変わってくる。その点を警戒し、見守る必要がある」ポール・ヘンベリーは、F1の新レギュレーションが2014年に興味深いレースを作り出したと考えている。「2014年のレースは概してとても良かった。多くのバトルやチーム内バトルがあり、かなり面白かった。近年はチームメイトが競り合う様子を目にすることが少なく、多くのチームに支配的な要素が見られる傾向があったが、そういうものはあまりなく、チームメイト間の強烈なバトルが多かった」「メルセデスの支配を別にすれば、その後ろのグループは大接戦だったし、レースは素晴らしかった。シーズン初めには、信頼性の問題でそのようなエキサイティングなものにはならないかもしれないと考えていたことを思えば、大幅なレギュレーション変更があったにもかかわらず、それほどドラマティックな問題を抱えなかったチームやエンジンメーカーはよくやったと言わざるをえない」