ピレリが、F1ブラジルGPの予選を振り返った。ニコ・ロズベルグがP Zeroイエロー・ソフトタイヤで記録したブラジルGP予選のポールタイムは、41年の歴史を持つインテルラゴス史上最速のポールタイムとなった。ニコ・ロズベルグは、2004年のルーベンス・バリチェロによるインテルラゴスのポールポジション・レコードタイム1分10秒646を破る1分10秒023を記録した。
このタイムは、2004年にバリチェロが予選Q1で叩き出した1分09秒822というインテルラゴス史上最速ラップタイムに迫るものだった。これにより、メルセデスは、レッドブルの記録に並んで1シーズンで18回目のポール獲得となり、ニコ・ロズベルグは、今シーズンのポールポジション・トロフィーを獲得した。再舗装されたブラジルのトラック上には十分なグリップと大きな路面の改善が見られ、ラップタイムは高速化し、Q1の時点でポールポジション・レコードタイムが更新された。全ドライバーがQ2進出のためにソフトコンパウンドを使用した。最後にミディアムからソフトへ交換したのは、ウィリアムズの両ドライバーだった。マシンによってばらつきはあるものの、両コンパウンド間の性能差は、平均してラップあたり0.8〜1.0秒のままだった。広範囲に渡る雨の予報と前夜の雷雨にもかかわらず、予選は、開始時の気温27℃、路面温度39℃のドライコンディションの下で行われた。しかし、依然として明日の決勝時に雨が降る可能性は残っており、60%という高いセーフティーカー導入率も相まって、戦略を複雑にすることは確実。通常の条件下では3ストップ戦略が最速となるが、4.309kmの短いトラック上ではトラフィックが各チームの戦略に影響を及ぼす。既に今日の予選で多様な戦略が見られ、トロ・ロッソのダニール・クビアトは、ペナルティによってグリッド後方からのスタートが決定していることもあり、Q2以降の走行を行わずタイヤを温存した。Q3進出ドライバー中で1回しかランを行わなかったのはフェラーリの両ドライバーのみで、彼らは1セットのタイヤを温存した。先週のアメリカグGP同様、Q1とQ2でそれぞれ4台のマシンが脱落する予選フォーマットとなった。ニコ・ロズベルグは、午前中に行われた最終フリー走行でもソフトタイヤで最速タイムを記録し、ブラジルGPの全フリー走行セッションでトップを獲得しています。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「今日の涼しいコンディションは、昨日の異常に高い路面温度の状態よりも、我々が選択したタイヤにとっては適していました。予選は、雨のリスクも考慮されつつの非常に僅差のバトルとなりました。どうやら雨は明日に持ち越されそうです。明らかに天候状態が戦略に大きな影響を及ぼしますが、もしドライが続けば、理論上の最速戦略は3ストッパーとなります。しかし、大半のチームがトラフィックを回避する目的で2ストップにトライすると思います。中断が多かった昨日のセッションを経て、トップ2のタイム差がわずか0.03秒差で決した中、全チームが、より多くのデータを収集することに務めていました。本日、インテルラゴス史上最速のポールタイムが記録されたことで、この10年間でのマシンやタイヤ開発の進化が確認できます」
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