ピレリが、F1スペインGP初日のフリー走行を振り返った。F1スペインGPの金曜フリー走行1回目(FP1)はウェットウェザーで開始されたため、各チームは、FP1の終盤とドライになった2回目(FP2)での走行に集中することになった。FP2の終盤に、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、ピレリのP Zero ホワイト・ミディアムタイヤで1分22秒808のセッション最速タイムを記録。
ベッテルのタイムは、ソフトタイヤで記録された昨年のFP2最速タイム(1分23秒399)より非常に速いものとなった。作動温度領域が広くなった新型P Zero オレンジ・ハードタイヤが、このグランプリ週末に導入された。また、各チームには、レギュレーションで認められた金曜日限定となるプロトタイプのはハードタイヤが、マシンあたり1セット追加供給された。FP1では、Cinturato グリーン・インターミディエイトタイヤでの走行が大半を占めた。セッション終盤15分間にプロトタイプのハードタイヤが使用され、フェラーリのフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサがセッションのワンツーとなるタイムを記録した。FP2でも、プロトタイムのハードとP Zero オレンジ・ハードがともに使用された。セッション開始から30分後、トロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュが最初にミディアムタイヤへ交換。各チームは、最適なタイヤ戦略を見い出すために、レースシミュレーションに集中していた。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「多くのチームが鍵となるアップグレードを導入するため、ヨーロッパラウンドの開幕戦は常に重要なものとなります。ピレリにとっても例外ではなく、今回、スペインには最新型ハードタイヤとチームあたり2セットのプロトタイプのコンパウンドを持ち込みました。午前中の雨にも関わらず、我々が目指していたように、チームごとの開発プログラムに沿った数多くの走行が両セッションを通じて見られました。雨のため、分析に十分なドライのデータが得られませんでしたが、作動温度領域が広くなった新型ハードタイヤについてのドライバーからの最初のフィードバックは、大変ポジティブでした。路面はさらに改善するでしょう。ここまでのところ、両コンパウンド間の性能性はラップあたり1秒弱で、バルセロナのようなアグレッシブなトラックで予想される高い摩耗率が見られます。しかし、明日以降、摩耗率は多少低下し、デグラデーションにも影響を及ぼすと思います。明日の最終フリー走行と予選後に、より正確な予測ができるでしょう。FP2の終盤、ポール・ディ・レスタのフォース・インディアマシン上のミディアムタイヤで問題が発生しました。我々は、原因を徹底的に調査し、全ての事実が解明された後、タイヤへ求めるさらなる変更がこの種の問題を防ぐ手助けとなるのかどうか、見極めていきたいと思います」
全文を読む