ピレリが、F1オーストラリアGPの予選を振り返った。レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、異例の分割開催(土曜日午後と日曜日午前)となったオーストラリアGP予選で、P Zeroレッド・スーパーソフトを使用して通算37回目のポールポジションを獲得した。通常通り土曜日に行われたQ1では、メルセデスのニコ・ロズベルグがCinturatoグリーン・インターミディエイトを使用してセッション序盤に最速タイムを記録した。その後、雨足が強くなり、再三のセッション開始延期後、日没と悪天候のためQ2とQ3は延期となった。
路面温度13℃、気温15℃となった日曜日の午前11時(現地時間)、Q2に進出した16名のドライバーは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤでセッションを開始。セッション残り5分時点で、マクラーレンのセルジオ・ペレスが最初にP Zeroレッド・スーパーソフトタイヤへ交換した。しかし、路面はまだスリックタイヤには向かない状況で、ロズベルグがCinturatoグリーン・インターミディエイトで最速タイムを記録し、スリックタイヤを使用したドライバーはQ3には進出できなかった。Q3もインターミディエイトタイヤで幕を開け、マクラーレンのジェンソン・バトンが最初にスリックタイヤを使用。路面は徐々にドライになっていったため、ポールポジションはセッション終了間際で決定した。実際、ベッテルのタイムはセッション残り1秒時点で計測された。土曜日の最終フリー走行(FP3)もウェットウェザーの下で行われ、ロータスのロマン・グロージャンが最速タイムを記録した。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「Q2とQ3が日曜日午前に延期されたことで誰もがプレッシャーを感じていましたが、安全性が常に優先されなければなりません。ドライバーたちにとって、水溜り上でのアクアプレーニングや市街地サーキットの特徴である数多くの滑りやすい白線上でコントロールを失うリスクがあったため、延期は正しい決定であったと思います。クロスオーバーポイントの見極めが本日の予選の鍵となりました。我々のスーパーソフトの迅速なウォームアップとピーク性能によって、完全に路面がドライになっていなかったQ3では、上位のドライバーたちは自信を持ってプッシュすることができました。予選から得られた情報が乏しい中、どのようなレース戦略が展開されるのか興味深いところです。低い気温のため、スーパーソフトにはグレイニングが発生していましたが、それでも予選には最適なタイヤでした」
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