映画『F1/エフワン』が、第98回アカデミー賞で音響賞を受賞した。ロサンゼルスで開催された授賞式で、同作は4部門ノミネートのうち1冠を獲得し、F1を題材にした作品として大きな成功を収めた。ジョセフ・コシンスキー監督、ブラッド・ピット主演の同作は、F1のスピード感と臨場感を再現した音作りが高く評価された。実際のサーキットで収録した音と緻密に設計されたサウンドを組み合わせることで、現代のグランプリマシン特有の音響空間をスクリーン上に再現したことが、今回の受賞につながった。
音響賞は5人のサウンドチームに授与音響賞は、ギャレス・ジョン、アル・ネルソン、グウェンドリン・イェーツ・ウィットル、ゲイリー・A・リッゾ、フアン・ペラルタの5人に授与された。彼らは、F1の激しさと空気感を映像と一体化させる音響制作に取り組み、その成果がハリウッド最大の舞台で評価される形となった。映画『F1/エフワン』は2025年公開の話題作2025年に公開された映画『F1/エフワン』は、これまで製作されたレース映画の中でも特に野心的な作品のひとつとして注目を集めた。作品にはF1パドックから幅広い協力が寄せられ、ルイス・ハミルトンもプロデューサー兼アドバイザーとして参加。全編を通して、競技としてのリアリティを重視した制作が行われた。ブラッド・ピット演じるソニー・ヘイズの復帰劇物語は、かつて挫折を味わったベテランドライバー、ソニー・ヘイズがF1に復帰するところから始まる。ブラッド・ピットがその役を演じ、ダムソン・イドリス演じるルーキー、ジョシュア・ピアースとともに、苦戦する架空のAPXGPチームを立て直そうとする。作品の大きな特徴となったのが、実際のF1開催週末に合わせて撮影が行われたことだった。F1カレンダーと並行して撮影されたシーンによって、作品のリアリティはさらに高められた。実戦の現場で撮影された没入感F1マシンには特別に改良されたカメラリグが搭載され、観客がコクピットの中に入り込んだかのような映像体験を実現した。そうした映像手法と音響設計の組み合わせが、今回のアカデミー賞受賞を支える大きな要素になった。興行面でも大ヒットを記録映画『F1/エフワン』は商業的にも大きな成功を収め、全世界で6億ドル超の興行収入を記録。モータースポーツ映画として史上最高の興行成績を達成した。今回の授賞式では音響賞のほか、作品賞、視覚効果賞、そしてエド・シーランの「Drive」による歌曲賞にもノミネートされていたが、受賞は音響賞のみとなった。それでも、F1を題材にした作品がアカデミー賞の舞台で確かな足跡を残したことは間違いない。