Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシがハイペースを披露した。それぞれ1番手と2番手を獲得し、フロントロー・スタートを決めた。ビニャーレスとロッシは、午前中に行われたフリープラクティス第3セッションで大活躍してQ2へ進出。ポールポジションを目指してタイムアタックに臨み、ビニャーレスがポールポジション、ロッシが2番手を獲得した。
ビニャーレスはフリープラクティス第4セッションを前にセッティングを好みのものに修正。予選セッションが始まると素早くピットレーンを出て、少しも臆せず一気にペースを上げていった。そして2周目のホットラップで1分47秒271を記録して2番手へ浮上。残り7分で一旦ピットに戻り、2回目の走行に備えた。 1分半後にコースに復帰したビニャーレスはさらに輝きを増す。3周目で1分46秒575へ更新すると、ついにトップに浮上し、そのまま最後まで逆転されることはなく、2番手に0.239秒差をつけて今季3回目のポールポジションを獲得した。一方、怪我が完治していないロッシは、フリープラクティス第3セッションと総合順番手でトップを獲得する活躍だったが、フリープラクティス第4セッション終盤で転倒。しかし持ち前の冷静さでQ2に臨み、ここで、ニッキー・ヘイデン、マルコ・シモンチェリ、そしてイタリアのサッカー・チームのキャプテンを引退したフランチェスコ・トッティに敬意を表すスペシャル・カラーのヘルメットを披露した。そして頭を低く沈め、身体を伏せて1分47秒539を記録して5番手。残り7分半でピットに戻り、タイヤを新品に交換した。約3分後にコースに復帰したときには7番手に後退していたが、前方にクリアスペースを確保してここから挽回を開始。そして3回目のアタックで1分46秒814を記録して2番手に浮上し、ビニャーレスに続く2番手を獲得した。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコはグリッド4列目を獲得した。フリープラクティス第4セッションでトップ・タイムを記録したあと、Q1では残り6分まで待ってからコースインしてまたもトップを獲得した。これでQ2に進出し、激しいプッシュを続けて11番手となった。グリッド2列目まで0.269秒と迫る1分47秒319を記録した。一方、ザルコのチームメイトのジョナス・フォルガーは15番手。Q1では果敢なチャージでペースを上げていたが、終盤の第11コーナーで転倒し、十分にタイムを短縮できないままセッションを終了した。幸い怪我はなく、昨日までに培った自信も失っていないので、明日は全力で決勝に臨む。Movistar Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス (予選1番手/1分46秒575)「予選セッションはスペシャルでとてもよかったです! 僕は全力を振り絞り、マシンもそれに応えて本当によく走ってくれました。フリープラクティス第4セッションではチームのみんながとても素晴らしい仕事をしてくれたので、彼らの努力に心から感謝しています。モディファイを加えたことによって、良い方向へと転換することができ、とてもうれしかったです」バレンティーノ・ロッシ (予選2番手/1分46秒814)「昨日に引き続き、今日もいい仕事ができました。僕自身のコンディションも良くなっているし、マシンセッティングも向上しています。午前中のフリープラクティスでは、僕にとって今シーズン初めてのトップを獲得できました。そして午後のセッションも好調が続いていましたが、最後につまらないミスをして転倒してしまいました。幸い怪我はなく、しかもスペアマシンで走っていたときだったので、メインのマシンにダメージを与えることもなかったのは運がよかったです。それでも僕自身の気持ち少し落ち込んでいたので、最後に2番手を獲得できたことはとても良かったです。一旦ミスをすると、それが当たり前になってしまうこともあるので、今日はそうはならずに、いつも以上の結果を出すことができました。明日の決勝は、7台が同ペースで走ることになりそうなので厳しいものになると思います。なので、フロントローが有利になるはずです」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「今日はいろいろな困難があったが、最後にはこれ以上ないほどの素晴らしい結果を得ることができました。マーベリックは昨日から速さを見せていたが、今日の予選のなかでもチャンスを逃さずにアタックして1分46秒575の好タイムでポールポジションを獲得しました。バレンティーノも午前、午後ともに見事なパフォーマンス。怪我がまだ十分に治っていないというのに果敢に攻め、マーベリックに0.239秒差の2番手を獲得しました。マシンセッティングについては、まだ決めかねているところもあり、明日までによく分析、検討しなければなりません。明日のウォームアップ・セッションが重要になります」Monster Yamaha Tech3ヨハン・ザルコ (予選11番手/1分47秒319)「Q1では終盤まで待ってからのプッシュが良かったと思います。でも一度エネルギーを使い果たしてしまうと、2回目も同じだけ、しかもそれを少しもリスクをおかさずに行うのは簡単なことではありません。Q2に進出したけれど、そこでは他のライダーたちが、グリップ十分のニュータイヤを履いて1ラップの速さを狙っていました。僕のほうはそれがあまりうまくいかなくて、もちろんベストは尽くしたけれども、転倒したくなかったので、このような結果になりました。全体として、僕にとってはちょっと苦しい一日となりました。午前中のセッションではみんなが気持ちよく走っていたのに、僕はなかなかペースが上がらずQ2進出を逃してしまいました。それでもフリープラクティス第4セッションでは、ソフトコンパウンドのタイヤを履いて好調に走ることができ、硬めのものに換えたらさらに良くなりました。タイヤを消耗してから良さが出てくる部分もあるので、明日はそれがアドバンテージになると思います。スタートでは冷静さを失わず慎重に、そして中盤からは僕の強みを発揮していきたいです。きっとうまくいきます!」ジョナス・フォルガー (予選15番手/1分47秒305)「決勝のグリッドはかなり後ろになってしまったけれど、依然として、明日はいい仕事ができると確信しています。フリープラクティス第4セッションでは積極的に攻めていって、そのあとの予選セッションにも自信を持って臨むことができました。Q1では初めから気持ちよく走ることができたので、まず2ラップの好タイム。そのあとピットに戻ってタイヤを交換し、トップを目指してプッシュしました。ところが第11コーナー、シケインの...
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