MotoGP ロードレース世界選手権 第15戦 日本グランプリの予選でアレックス・リンスとアンドレア・イアンノーネは、拮抗したタイム差の中でトップ12に入ることに成功した。リンスは1'55.483のタイムで10番手、イアンノーネはそこからわずかに遅れる1'55.617のタイムで11番手となった。昨日のセッションで見られた着実なセットアップの進化は今日のセッションでも継続され、二人ともQ2にダイレクトに進むことの出来るベストタイムをマークすることに成功した。
新型フェアリングによる空力特性が効果を発揮し、フロントタイヤのフィーリングが二人とも良いことから、昨日に続き今日もウエットコンディションとなった状況下でも積極的な走りを展開。朝のセッションでイアンノーネは1'55.499のタイムで総合7番手となり、一方のリンスは1'56.139で総合10番手に付けた。ストレートインしたQ2ではコース上がウエットから徐々に乾いていく難しいコンディションとなった。そのために二人のライダーはリスクを避け、コースコンディションが良くなるセッション終盤まで待ち、そこでタイムアップを狙った。その結果、フリープラクティスセッションよりも少しポジションを落とし、リンス10番手、イアンノーネ11番手という予選結果となった。二人とも4列目からのスタートとなり、レースでは順位をリカバリーすることが必要となった。しかしライダー、そしてチームスタッフともにマシンのフィーリングも良いことから決勝へ向けて自信を深めている。アレックス・リンス「今日の予選セッションは僕のMotoGPのキャリアにおけるベストリザルトだったけど、それ以上にこの週末の予選までの流れはとても良いものだったんだ。午後になってコース上はドライとウエットのミックス状態になってしまったけど、安定したコンディションであれば自信があったし、特にフルウエットならさらに上位進出も可能だと感じていたよ。非常に良いペースを維持できているので、スタート位置は決して良いものではないけど、恐らく決勝は雨になるから、良いレースが出来るはずだよ。」アンドレア・イアンノーネ「リザルトに対して考えると、僕はハッピーだね。なぜならば、バイクを大きく変更することで、フルウエットからドライとのミックスしたコンディションに対応させようとしたんだけど、それが経験出来たことで、非常に興味深いことを今日は学ぶことが出来たからなんだ。路面がドライになっていく事で、順位を落としてしまったのは予想外だったけれど、非常に興味深く、エンジニアとコンディションに合わせるため、様々なトライをしてみたんだ。そうしたトライをしたことで、明日はどんなコンディションになったとしても、十分に対応できる準備が出来たと僕は考えているよ。ウエットコンディションでのパフォーマンスは、本当に満足のいくものだったんだ。昨日もかなりマシンのセットアップを進めることが出来たと感じたけど、今日はそれをさらに進めることが出来た。GSX-RRのセットアップは着実に進んでいるよ。明日は間違いなくポジティブなレースが出来るはず。もし天気が、みんなが言っているようにフルウエットになってくれればさらにね。」ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「正直言うと、Q2へのダイレクトインが決まった後、もう少し良い結果を期待していました。アンドレアとアレックスはウエットコンディションでのマシンフィーリングがとても良かったからです。でも路面コンディションが午後になってウエットから時間の経過とともに乾いていく状況となってしまい、結局、何人かのライダーはスリックタイヤを装着するようなドライコンディションとなり、路面コンディションを正確に把握することが難しくなってしまいました。また、今週末の完全なウエットコンディションではタイヤの本数制限から、タイヤマネージメントも簡単ではありませんでした。その結果、我々は10番手と11番手から決勝をスタートすることになりましたが、決勝は恐らくウエットコンディションになるでしょうから、この週末に進めてきたセットアップを武器に、良い結果を得られるようベストを尽くします。きっと面白いレースになると思いますよ。」関連:【MotoGP】 第15戦 日本グランプリ 予選:ヨハン・ザルコがポール!
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