MotoGP イギリスGP決勝はルーキーのアレックス・リンスが健闘し9位でゴール。アンドレア・イアンノーネは転倒・リタイヤに終わるも、朝のウォームアップではトップタイムを記録するなど、今後への期待に繋がる走りを見せた。アレックス・リンスは決勝序盤に自身のファステストラップを刻み、その後も安定したペースを維持して、開幕戦カタールGPでのベストリザルトに並ぶ9位でシーズン2度目のトップ10入りを果たし、同時にライダーとしての成長もアピール。
チームメイトのアンドレア・イアンノーネも、序盤はトップ10ライダーに近いタイムでラップを重ねていたものの、中盤からペースダウンし、終盤に転倒。チームスズキエクスターライダーのふたりが明暗を分ける週末となった。アレックス・リンス (決勝9位)「今週は色々とポジティブな進化があったし、全体の流れにもとても満足しているよ。決勝もスタートからゴールまで、ずっとリラックスして乗ることができたしね。このところの数戦のように、序盤で順位を落とすことがなかったから、その分レースも楽だった。決勝中は全く無理せずに、コンスタントなペースで8番手、9番手あたりを走れたんだけど、最後の数ラップでリヤタイヤのグリップが急激に落ちてしまったために、ポジションを上げることができなかったのが悔しかったね。ものすごく大きな進歩ではないけど、マシンも自分も確実に少しずつ良くなって来ている。今日のレースのように、予選のポジションが良ければ、決勝も楽にレースができるわけだから、今後に向けてそこをもっと頑張らなくちゃいけないね。」アンドレア・イアンノーネ (決勝DNF)「今朝のウォームアップのフィーリングがすごく良かったから、決勝は絶対にいけると思っていたよ。でも決勝がスタートした途端に、ウォームアップとはフィーリングが全然違っていたんだ。トラクションに問題があって、アクセルの開け始めにタイムロスをしてしまうんだ。チームに原因を解析してもらっているところだけど、いずれにしても朝にはあんなに調子が良かっただけに、残念としか言いようがないね。僕のミスで転倒してしまい、ペトルッチを巻き込んでしまったことは本当に申し訳なかった。彼にはすぐに謝りに行ったよ。まだまだやるべき課題は沢山あるけど、アレックスが今日素晴らしいレースをし、トップから15秒差でゴールできたのは、僕たちチーム全体にとってポジティブなことだね。」河内健 (テクニカルマネージャー)「今週は、アレックスにとっては非常にポジティブな週末だったと思います。レースで終始トップ10圏内でバトルをしてくれましたし、最後までレースペースを計算した走りをしてくれました。彼が怪我から復帰して以来のベストなレースだったと思います。これを自信に、これからさらにトライしてくれると思うので、今後が非常に楽しみです。一方、アンドレアは残念ながら転倒してしまい、巻き込んでしまったライダーには申し訳なかったと思っています。今朝のウォームアップの走行でも見せたとおり、彼にはスピードがあるので、レースペースをいかに安定させるかが、我々と彼の今後の課題だと思っています。一方は結果が残り、一方は転倒によって結果に繋げることができませんでしたが、ふたりとも、今週は良い進化がありました。今週の進化をもとに、次のレースもさらに上を目指して闘っていきたいと思います。」ダビデ・ブリビオ (チームマネージャー)「今週もアレックスにとっては非常にポジティブな週末でしたし、彼自身もまたさらに一歩成長できたのではないかと思っています。13番手グリッドからのスタートは決して楽ではないものの、序盤はトップグループのライダー達とも引けを取らないラップタイムで、力強い走りを見せてくれました。ここ数戦の彼の成長ぶりは本当に素晴らしいと思いますし、今後がますます楽しみです。アンドレアはウォームアップで見つけた良いセットアップが決勝では機能せず、とても残念な結果となってしまいましたが、その理由をしっかり分析し、次に繋げていかなくてはなりません。最終的に転倒のため、今週はレースを完走できませんでしたが、色々なデータを解析し、次戦ミザノに向けしっかりと準備を続けていきます。」関連:【MotoGP】 第12戦 イギリスGP:ドヴィツィオーゾが今季4勝目
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