MotoGP 第9戦 ドイツGPのフリー走行は、目まぐるしく天候が変わる一日となり、MotoGPクラスはFP1がドライ、FP2がウエットで行われた。そのため、フリー走行の順位は、FP1で決まり、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が3番手、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が6番手という結果となった。FP1で3番手のペドロサは、ウエットコンディションになったFP2でも積極的にコースに出て、マシンの調整を行った。
“フラッグ・トゥ・フラッグ”になった前戦オランダGPでは、雨が降り始めてからいいリズムで乗ることができなかった。昨年の大会も“フラッグ・トゥ・フラッグ”になり苦戦しているだけに、コンディションの変化への対応に努めた。ザクセンリンクでの8年連続ポール・トゥ・ウインが期待されるマルク・マルケスは、FP1ではセッション最多周回数となる31ラップを刻み6番手。このセッションでは、10ラップの連続走行を3回こなし、新しい路面でのタイヤテストに集中した。また、ウエットコンディションとなった午後のFP2でも27ラップを周回し、1度のピットインで14周前後の連続ラップを2回走行。ドライコンディションとなったFP1に続き、ウエットコンディションでもタイヤテストに集中した。前戦オランダGPで今季ベストの6位に入賞したジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、トップから1秒差以内に17台がひしめきあうFP1で9番手と、Q2進出に向けて大きく前進。ウエットコンディションになった午後の走行では16番手だった。しかし、タイムに反映されないフルウエットでの走りは快調で、予選、決勝ともに、ウエットコンディションになれば上位進出が期待される。昨年の大会で2位表彰台に立っているカル・クラッチロー(LCR Honda)は13番手に。ドライコンディションだったFP1ではタイムアタック中に前を走る選手が転倒を喫し、その影響でアタックが不発に終わり、悔しい結果となった。2日目のFP3がドライコンディションになれば、Q2進出を賭けて全力で挑む。ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、新しい路面を確認しながらセットアップを進めたが、午後のセッションがウエットコンディションになり、初日は20番手。2日目のフリー走行と予選ではポジションアップを狙う。ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)「週末に向けていいスタートを切ることができました。今日は、ドライとウエット、両方のコンディションで十分に周回数をこなせました。とても満足しています。しかし、決勝に向けて、引き続きタイヤの選択の作業を続けることになります。今日は、午後のセッションもドライで走れると思っていましたが、ウエットコンディションになり作業を続けることはできませんでした、明日は天気がよさそうです。午後のセッションで感じたのは、新しい路面はグリップがいいということです。そのため、とても気持ちよく走ることができました」マルク・マルケス (MotoGP 6番手)「今日は本当にポジティブな一日でした。ドライコンディションになった午前中のセッションは、とてもフィーリングがよく、強いと感じました。これはとても重要なことです。今日はベースのセットアップからスタートして、とても快適でした。今年はコースが改修されているので、その点も考慮しながらセットアップを進めていきます。セッションをこなすごとにアスファルトがよくなると思うので、もしかすると、いろんなことが変わるかもしれません。ウエットコンディションでもとてもグリップがよくて、昨年より4秒も速くて驚きました。ドライコンディションではまだ滑りやすいポイントはありますが、さらによくなる可能性はあります。明日の天気がどうなるか分かりませんが、すべてのコンディションですでに十分よくなっています」ジャック・ミラー(MotoGP 9番手)「午後のセッションはウエットからドライへと変化しましたが、コースが濡れているときに走行し、乾き始めてからは、大きなリスクを冒さないようにしました。今日はウエットコンディションでいい走りができていたと思うし、まだまだ改善する余地はたくさんあります。フルウエットの走りにはとても満足しています。路面が乾き始めた中途半端なコンディションでは、セットアップをする意味がありませんでした。とりあえず、今日のセッションでQ2にダイレクトで進出できる可能性があるので、明日のFP3の様子を見たいです。今日は、ドライコンディションでトップ10に入ることがとても重要でした。その目的を果たせました」カル・クラッチロー(MotoGP 13番手)「総合で13位に終わり、とてもがっかりしています。今日はトップ3で終われる走りをしていたのですが、目の前でスコット・レディング(ドゥカティ)が転び、そのためにアクセルを戻さなければなりませんでした。それで0.6秒を失いました。しかし、これもレース。スコットのせいではありません。明日に向けて作戦を練らなければなりません。しかし、ドライでもウエットでもいい走りができています。明日の朝のフリー走行がドライコンディションになったら、Q2進出を目指し、全力を尽くすことになります。明日のFP3をドライで走れることを願っています」ティト・ラバト(MotoGP 20番手)「午前中のセッションは、気温も路面温度も低く、新しい路面を理解するのはとても難しい状況でした。特に11コーナーは注意が必要だったので、限界を超えないように走りました。午後のセッションはウエットになり、いいリズムを見いだせませんでしたが、前回のオランダGPよりはウエットコンディションでのマシンの状態はよかったと思います」関連:【MotoGP】 第9戦 ドイツGP:ウェットのFP2でエクトル・バルベラが最速