2025年F1 モナコGPの決勝で11位以下だったドライバーのコメント。5月25日(日)にモンテカルロ市街地コースで2025年のF1世界選手権 第8戦 モナコグランプリの決勝レースが行われた。中団以降は“味方のためにスローペースで列を作る”という新戦略の餌食となり、ラッセルやベアマンを含む多くのドライバーがトレイン地獄に巻き込まれた。角田裕毅は接触によるダメージと渋滞に苦しみながらも完走、アントネッリやヒュルケンベルグ、ストロールらもなす術なく沈んだ。
アロンソはPUトラブルで無念のリタイア、ガスリーも1周目の接触で姿を消し、戦略以前にサバイバルが問われるレースとなった。予選結果とチーム戦術がすべてを決めたモナコで、後方勢はただ淡々とコースを周回し、悔しさだけが残された。11位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)「今日のレースはチェスみたいだった。この新しい2ストップルールのもとでは、キミ(アントネッリ)と僕で戦略的に協力して順位を上げる計画だったけど、ウィリアムズやレーシングブルズも同じことをしてきて、正直どうしようもなかった。ロングスティントでセーフティカーや赤旗を狙っていたけど、そういう展開にはならなかった。モナコでは4秒落ちのペースで走っていても抜かれないから、そういったゲームが成立してしまう。唯一良かったのは最後の10周。限界までプッシュできて楽しかったよ」12位:オリバー・ベアマン(ハース)「まずはエステバンの入賞を祝いたい。自分の方の週末は厳しかったけど、チームとしてポイントを取れたのはうれしい。今日はやれることは全部やったと思うけど、グリッド降格の影響もあって、ポイント獲得は難しかった。土曜日のクルマのパフォーマンスはすごく良かったし、戦略も悪くなかったけど、前が詰まってどうにもならなかった。学びは多かったし、次に活かしたい」13位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)「18番グリッドからのスタートだったから、もともとポイントを取るのは難しいと思っていた。実際、今日のレースはアクションも少なかったし、13位フィニッシュが現実的に達成できる最大の結果だったと思う。レースではほとんどがトラフィックの中で、他チームの戦術の影響もあった。ピエールのアクシデントのあと、僕たちは早めにピットに入る判断をしたけど、それ以降はタフな展開だった。全体として、ロースピードでのバランスに苦しんだ週末だったから、次のスペインではもっと標準的なサーキットで改善を目指すよ」14位:ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)「モナコのレースは昔から予選とフリー走行は面白いけど、決勝は退屈になりがち。今日も例外じゃなかった。新しいタイヤルールを試したけど、あまりうまくいかなかったし、みんながチームゲームをしてて、ペースは実力より4~5秒落ちた状態で、オーバーテイクも皆無。レースは1周目で事実上終わってしまった。ターン6でキミ(アントネッリ)を抜いた後、彼がターン8で強引に仕掛けてきて、それを避けた拍子に壁に当たってフロントウイングを壊してしまった。あれがなければ違う展開もあったかもしれない。まずは予選の改善が必要だね」15位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)「スタートはうまくいって1つ順位を上げたけど、レースの大半は他チームの戦略による渋滞に巻き込まれた。前の車が3~5秒も遅いペースで走っていたら何もできないし、今日は本当にストレスの溜まるレースだった。作戦やピットストップはうまくいったと思うけど、そもそもグリッド順が後方ならどうしようもない。やっぱり上位でスタートしないとモナコではチャンスはない」16位:ランス・ストロール(アストンマーティン)「モナコでは土曜日にうまくいかないと、日曜も厳しくなるって分かっていた。今日は後方スタートだったし、レース自体も盛り上がりに欠けたから、ポジションを上げるチャンスはほとんどなかった。気持ちを切り替えて、次のバルセロナに集中したい」17位:角田裕毅(レッドブル)「全体的に、すごくフラストレーションの溜まる週末でした。正直、今日のレースで自分ができることはあまりなかったと思います。昨日の予選で結果を出せなかったのは自分の責任で、それが今日の展開にも直結してしまいました。モナコでは後方からだと何も起きませんし、自分自身で状況を作れなかったのがすごく悔しいです。ガスリーに追突されたときにダメージもありましたが、それ以上にずっと前のクルマに引っかかってリズムが作れず、長く感じるレースでした。イモラでの問題の影響はあまり感じなかったですし、ペース自体は悪くなかったと思うので、次のバルセロナでは全部をまとめたいですし、もっと良い走りをしたいと思います」18位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)「今日の結果にはがっかりしてるけど、昨日の予選で15番手だった時点である程度覚悟はしていた。正直、特に面白みのないレースだったし、戦略もうまくいかなかった。レース序盤は少しでもポジションを上げようとして積極的に仕掛けたけど、それ以降は完全に列に巻き込まれて何もできなかった。ボルトレトとはトンネル前に接触しかけたけど、あれはあの瞬間に唯一可能だった動きだった。イモラに続いてこのC6タイヤで苦しんだけど、FP3とQ1の感触は悪くなかった。バルセロナでは、もっと自分に合ったタイヤコンパウンドになるので、それに期待してる」DNF:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)「15周目くらいからエンジンに問題が出始めて、パワーが出なくなってしまった。モナコはオーバーテイクが難しいから、なんとか持ちこたえられるかと思ってたけど、結局はリタイアするしかなかった。今日はまたしてもポイント獲得のチャンスを逃してしまったけど、自分のパフォーマンスには満足している。次のバルセロナでは、もう一度チャンスを掴みにいきたい」DNF:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)「こんな形でレースを終えるのは本当に悔しい。特に今日はグリッドが後ろだったから、何か起きる可能性に賭けて戦略を変えていたんだけど、まさか自分が最初にリタイアになるとは。トンネル前で角田に追突した件については、彼がブレーキング中にラインを大きく変えたように見えて、回避するスペースがなかった。1周目にピットに入っていたから、後半に向けて何か仕掛けられる可能性もあったと思うけど、それも叶わなかった。今はとにかくスペインでの巻き返しに集中するよ」
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