メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、キミ・ライコネンがフェラーリを離れることはF1に全員にとって“打撃”だと語る。フェラーリは、2019年のドライバーとしてキミ・ライコネンに代えてシャルル・ルクレールを起用することを決定。フェラーリで5シーズンを過ごしたライコネンは来季からザウバーに移籍する。
グリッドで最も人気のあるドライバーのひとりであるキミ・ライコネンは、2018年シーズンにイタリアGPでポールポジションを獲得、アメリカGPでは5年ぶりに勝利を挙げるなど、近年よりも力強いシーズンを過ごしていた。トト・ヴォルフは、キミ・ライコネンがF1で上位を走るクルマに乗らないことに苦しめられることになると考えている。「キミがもうレースに勝てるフェラーリのクルマに乗らないことはF1にとって大きな変化になると思う」とトト・ヴォルッフはコメント。「彼は大胆なキャラクターだ。彼はソーシャルメディアやエゴが制御不能となった昨今、自分の嘘をつかない数少ない人物のひとりだ」「彼は自分の価値観を持っているし、自分の価値観を守っている。それに彼は本物だ。ファンはそれを愛している。だから、フェラーリにキミがいないことは我々全員にとって打撃だ」「だが、少なくとも彼は完全にF1を出ていくわけではない。彼はザウバーにいる。フェルナンド(アロンソ)が完全にF1を離れ、キミがフェラーリからザウバーに移籍するのは残念なことだ。ある意味、我々は二人の信じられないような個性を失うことにになる。キミとフェラーリの組み合わせは魅力的だった」キミ・ライコネンによって、ザウバーは競争力という点で後退となるが、トト・ヴォルフは、キミ・ライコネンがF1に残るという選択をしたのは正しいことだと確信していると語る。「キミは、ザウバーでF1を楽しむために移籍すると言っているが、ザウバーはベスト・オブ・ザ・レストのマシンであることを証明した」とトト・ヴォルフは説明する。「それに(ザウバーのファクトリーは)彼の自宅から40分の距離でもあり、彼は自宅にいることができる。フレッド(バスール/ザウバーチーム代表)をはじめ、彼らにはレーサーのグループがいるし、まとまっている。それにフェラーリとの強力な関係もある。彼が楽しむために続けない理由はないだろう」「我々は彼がすべきことにあまりに突き動かされていた。勝てるクルマでなければ、F1を離れるべきか?とね。だが、ここにいるぜにんが嬉しくハッピーだし、自分自身を楽しむためにここにいる。走ることが彼にとって本当の楽しみなのであれば、その情熱に従うことは正しいことだ」