メルセデスは、F1モナコGPで意図的にリアタイヤを左右逆に装着していた。シーズン前の冬季テストから、全体的なパフォーマンスを見いだすために一部のチームがリアタイヤを左右逆に装着していることが目撃されていた。スチール製ベルトを使用する2013年タイヤは、ピレリが適切な側でタイヤを使用するために左と右がマーキングされている。だが、チームがタイヤを逆に利用することを規制する規約はない。
実際、ピレリがプロトタイプタイアを走らせたF1ブラジルGPのフリー走行では、ピレリが左と右を間違えて供給していたという。注目されるのは、メルセデスがこのスワッピング・テクニックを使用したのは少なくともF1モナコGPが初めてだということ。だが、モナコでは役に立ったかもしれないこのテクニックだが、カナダではそうはならないかもしれない。ピレリは、F1カナダGP以降、2012年に使用したケブラー製のベルトに戻すとしている。このタイヤ変更は、タイヤが剥離する問題への安全的な対処としてピレリが実施するもの。ピレリは、この変化が競争に大きな影響は及ぼさないと主張している。だが、ケブラー製ベルトを装着したタイヤは、両側が同一であるため、逆に装着しても効果はない。メルセデスは、この新しいタイヤをピレリとともにバルセロナでテストしたとされており、レッドブルとフェラーリが抗議している。テストでは、メルセデスはタイヤだけではなく、改良版のサスペンションジオメトリーを備えたギアボックスを走らせていたとされてる。だが、メルセデスは、試したのはタイヤだけであり、新しいパーツは試していないと述べている。
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