マクラーレンは、2024年F1オーストリアGP予選でのオスカー・ピアストリの最終のプッシュラップがトラックリミット違反で削除されたことを受けて結果に抗議したが、スチュワードは却下した。オスカー・ピアストリは、Q3のターン6で白線を大きく外れ、グリッド3番手から7番手に降格。セッション直後、ピアストリは「僕にとっては恥ずかしいことだ。僕たちはトラックリミット内で作業し、ところどころに砂利を敷いているのに、僕はコースアウトすらせず、コース上に留まっていた」と状況への不満を表明した。
マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは、この決定をよりよく理解するためにスチュワードを訪問し、その後、チームはピアストリのラップを復活させるよう動いた。「我々は明確化を求めてきた」とステラはメディアに語った。「特に、マシンがトラックリミットを超えていることを合理的な疑いを越えて証明する証拠を確認したかった」「合理的な疑いの余地がないという条件が満たされているとは言えない。原則がいくつかある。1つは、使用するシステムが十分な解像度を備えている必要があること、もう1つは、1台のマシンに使用される方法論がすべてのマシンに適用可能である必要があることだ」「私たちは通常、FIAを全面的に支持している。誰もが最善を尽くしていることを常に認識している。しかし、今回の件に関しては、マシンがトラックリミットを超えているという合理的な疑いを越えたものであり、私が先に述べた2つの条件を満たしていると認めることはできなかった。そのため、議論は現在も続いている」スチュワードの要約しかし、スチュワードは、マクラーレンの抗議を却下。抗議は、以下の3つの理由により無効であると判断された。・抗議はコースクラークに対して行われ、スチュワードチェアマンに対して行われなかった(ISC第13.5.1条)・関連規則が明記されていなかった(ISC第13.4.1条)。・抗議の対象が誰であるかは明記されていなかった(ISC第13.4.1条)そのため、抗議は「抗議の受理に必要な基準のいくつかを満たしていない」と決定文書に記され、正式に受理不可と裁定された。また、抗議を申し立てたチームは、抗議を申し立てたことによる保証金2,000ユーロを失うこととなった。この結果、抹消されたされたオスカー・ピアストリのラップタイムは復活せず、ピアストリは日曜日のF1オーストリアGP決勝を7番グリッドからスタートする。