マクラーレンは、2018年のF1開幕戦オーストラリアGPの予選で、前年と比較したタイムで全チームで最大の改善を記録。一方、トロロッソ・ホンダは全チームのなかで唯一昨年からタイムを下げた。この分析は、予選における各チームの最速ラップを比較したもの。ドライバーの違いや予選セッションをどこまで進出できたかの違いはあるものの、最大限のスピードを追求するという点で2018年の各チームのポテンシャルが見えてくる。
最も大きな改善を果たしたチームはマクラーレン。ホンダとの3年間のパートナーシップを終え、今年からルノーのパワーユニットを搭載するマクラーレンは、フェルナンド・アロンソが昨年と比較して1.8秒のタイムアップを果たしている。2番目に大きな改善を果たしたチームはザウバー。昨年は1年落ちのフェラーリ製パワーユニットを搭載したザウバーだったが、今年は最新スペックを確保。1.7秒の改善を果たした。トップ3チームでは、レッドブルがフェラーリとメルセデスと比較して最大の1.6秒の大きな改善を果たしている。昨年はシーズン序盤に風洞との相関関係に問題を抱えたレッドブルだが、今年は例年よりも早くにマシンを完成させて冬季テストで熟成させてきた。ワークスルノーは1.4秒の改善。今年、タイムアップを果たした上位4チームのうち3チームがルノーのF1パワーユニットを搭載するチームという結果になった。ルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得したメルセデスは1秒のタイムアップ。2番手のフェラーリに0.6秒差をつける圧巻の走りを披露した。昨年は0.268秒差だった。今年、ダークホースとして注目されるハースF1チームは0.9秒の改善。昨年のフェラーリの“クローン”だとして物議を醸しているVF-18でケビン・マグヌッセンが1分22秒187を記録。昨年のフェラーリのベストタイムは1分22秒456となっている。開幕戦でセバスチャン・ベッテルが優勝を成し遂げたフェラーリは昨年よりも0.6秒の改善を果たしている。若手ドライバーを起用するウィリアムズは、ランス・ストロールが昨年フェリペ・マッサが記録したタイムから0.2秒の改善に留まった。トロロッは、前年からタイムを改善できなかった唯一のチームとなった。ルノーからホンダにF1パワーユニットを搭載したトロロッソは昨年よりも0.4秒遅くなっている。だが、昨年のマクラーレン・ホンダの予選ベストタイムはフェルナンド・アロンソの1分25秒872。今年はブレンドン・ハートレーは1分24秒532をマークしており、ホンダのF1パワーユニットとしては約1.4秒のタイムアップを果たしたことになる。チーム改善幅マクラーレン-1.8秒ザウバー-1.7秒レッドブル-1.6秒ルノー-1.1秒フォース・インディア-1.1秒メルセデス-1.0秒ハース-0.9秒フェラーリ-0.6秒ウィリアムズ-0.2秒トロロッソ・ホンダ+0.04秒
全文を読む