マクラーレン・ホンダは、F1 第6戦 モナコGPは2台揃っての完走、そして、今シーズン初のポイント獲得を目指す。前戦F1スペインGPでは、アップデートの効果もあり、フェルナンド・アロンソが予選で今季最高となる7番グリッドを獲得。パフォーマンスに手応えを得た。マクラーレン・ホンダは、F1モナコGPにも空力アップデートを投入。さらなるパフォーマンスアップが期待されている。
モナコのタイトでツイスティなストリートコースは、パワー不足のホンダのF1パワーユニットの貢献度は比較的低く、マクラーレン・ホンダにとって今シーズンでポイント獲得の最大のチャンスと目されている。また、F1モナコGPでは、同じ週末にインディ500に参戦するフェルナンド・アロンソの代役としてジェンソン・バトンが復帰。そのパフォーマンスに注目が集まる。ジェンソン・バトン「モナコGPでコックピットに戻るのはちょっと非現実的な感じがする。エリックから連絡を受けた時は、何の躊躇もなかった。ユニークな状況だし、素晴らしいチャンスだ。1年で最もクレージーであり、予想不能なエキサイティングなレースでまたハンドルを握るのを楽しみにしている。モナコはトラックとして本当にユニークだし、マシンを微調整し、狭いレイアウトのためにセットアップを最適化する必要がある。どのドライバーにとってもチャレンジだし、大きなチャレンジだ。でも、本当にエキサイティングなチャレンジだし、シーズンで大好きなレースのひとつだ。MCL32をトラックで走らせたことはないけど、準備はできていると感じている。もちろんトラックのことはよく知っているし、マクラーレンのシミュレータでかなり予習をした。今も体調はいいし、おそらくこれまで以上にトレーニングをしている。トライアスロンの準備と競技に集中してきたからね。またチームと一緒に仕事をするのを楽しみにしているし、今回はガレージの反対側を使うので、ベストを尽くしてフェルナンドのマシンの面倒を見るつもりだ!」ストフェル・バンドーン「スペインGPの結果はフラストレーションを感じたし、もちろん僕たちが求めていた結果ではなかったけど、それでも週末からいくつかポジティブなことを見つけることができた。クルマに投入したアップグレードは期待していたパフォーマンスをもたらしたし、トラックでの走行日毎に多くの情報を収集することができた。それはファクトリ―にいるエンジニアとデザインチームにとって本当に有益だし、レース毎とにプログラムの役に立っている。バルセロナの後、MTCでシミュレーターに戻った。モナコへの準備はできているし、興奮している。モナコが僕のもうひとつの母国レースになったのは最近なので、“裏庭”でレースをするのは今回が初めてになる。F1カーであの場所を走るのも初めてだけど、有名なモナコのサーキットを走るのは初めてではない。3年間GP2でレースをしていたし、ワールドシリーズ・バイ・ルノーでもレースをしているので、サーキットはよく知っているし、ドライビングを楽しんでいる。このトラックは、最高のパフォーマンスのマシンに乗っていても、トラフィックで不運の犠牲になるような場所だし、それが週末全体の結果に影響を与えかねない。ファンにとっては本当にエキサイティングなレースになるし、何が起きてもおかしくない。ジェンソンがマクラーレン・ホンダのカラーに戻って、僕と一緒にガレージの並ぶのも素晴らしい。僕たちは二人とも、このサーキットで走るのが大好きだし、僕たちにとって今シーズンここまで最高のコース上でのチャンスになることを期待している。僕たちは二人とも片目でインディアナポリスでの出来事を見つめることになるだろう。フェルナンドがあそこで良い週末を楽しめることを願っている」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「モナコGPは、F1の“至宝”と呼ばれることが多いが、そう呼ばれる理由は明らかだ。テレビでどの点から見てもスペクタクルであり、金曜日の伝統的な“安息日”によって、プラクティスの日程は1日前倒しで行われ、モナコ公国は週末の早い段階から興奮のるつぼと化す。もちろん、マクラーレン・ホンダにとって今年5月の最後の週末は例年よりもさらに重要なものとなる。最近の歴史のなかで初めて世界の両側で2つのチームをサポートすることになる。フェルナンドはマクラーレン・ホンダ・アンドレッティとインディ500に初参戦する。有名なモナコのパドックにはジェンソンが帰ってくる。我々全員がジェンソンと再び仕事をすることを楽しみにしている。彼はシミュレーターで準備を完了しており、フェルナンドの代役としてすでに立派な仕事をしてくれている。トラックサイドの観点では、今週末、我々はマシンに多くのアップデートを投入する。スペインで目にしたものを映すべく、ポジティブなフィードバックを戻せることを願っている。スペインでの結果に関わらず、我々が果たした進歩には励まされており、モナコでは最近のレースで達成した結果よりもパフォーマンスを発揮する機会が得れることを期待している。もちろん、最優先事項は適切な結果を争うチャンスを得られるようにベストな戦略に取り組み、2台揃ってレースを完走することだ。モナコでは何が起こるかわからないし、あらゆる可能性がある」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「今週は、マクラーレン・ホンダの全員にとって特別な1週間です。F1の至宝であるモナコGPに向かうだけでなく、ジェンソンがレースに戻り、フェルナンドがインディ500に参戦します。モナコは、世界で最も伝説的なレースのひとつであり、歴史が詰まっています。いつ観戦しても素晴らしく、チームとドライバー、ファンにとって、モーターレーシング・カレンダーのハイライトです。2週間前のスペインで我々はポジティブな前進を示しましたし、モナコでは純粋なパワーの役割が大きくはないので、レースが我々にとって大きなチャンスになることを期待しています。ミスを許さない非常にテクニカルでリアルなドライバーズトラックなので、セットアップと強い予選セッションが鍵を握ります。モナコウィナーでワールドチャンピオンのジェンソンがマシンに乗りますし、ストフェルもGP2でモナコで優勝経験があります。我々には素晴らしいドライバーラインナップがいますし、我々の目的は攻め続け、彼らにポイントフィニッシュができる競争力のあるマシンを与えることです」関連:2017 F1モナコGP テレビ放送時間&タイムスケジュール