元F1ドライバーのフェリペ・マッサは、元所属チームのフェラーリにとっての問題は、勝たなければならないという“プレッシャー”と“義務”だと考えている。フェラーリF1チームで8シーズンを戦って11勝を挙げたフェリペ・マッサは、チームは過去2シーズンでメルセデスに挑戦できる2台のクルマを製造するために“素晴らしい仕事をした”と考えている。
だが、その一方で、2007年シーズン後にジャン・トッドがチーム代表の座を退いたあとに発展してきた文化にとってフェラーリの状況は“困難”なものになっているとフェリペ・マッサは語る。フェラーリは、2019年のF1世界選手権にむけてマウリツィオ・アリバベーネを更迭し、マッティア・ビノットをチームプリンシパルに任命、ジャン・トッドが退任してからの11年間で4人目のチーム代表変更となる。ジャン・トッドがまだF1チーム代表を務めていた2006年にフェラーリに加入したフェリペ・マッサは「プレッシャーという点でフェラーリ内部で多くのことが困難なカタチで発生している。彼らはそれをかなり感じている。チーム内は常にそんな感じだった」とコメント。「ジャン・トッド時代には彼らはもっと多くの結果を出せていたのでプレッシャーを感じることが少ないときもあった。ジャンはチームのすべての分野で優れたリーダーシップを発揮する人物だった。彼はプレッシャーをかけずに他の分野と協力して作業できるよにしていた」「その後、状況はまったく異なる形で怒っていった。今のフェラーリは常に勝たなければならないというプレッシャーと義務を感じている。それは問題だ」フェラーリが支持するマッティア・ビノットは、近年、エンジンチーフ、そして、その後全体の技術責任者として優れた手腕を発揮してきたが、チームマネジメントを経験するのは今年が初めてとなる。フェリペ・マッサは「ビノットは穏やかな人間だ。彼はより穏やかな方法で仕事をする能力を持っているし、おそらくアリバベーネよりもフェラーリ内のプレシャーを吸収してくれるかもしれない」「だが、彼にとっては新しい瞬間だ。彼は以前にチームプリンシパルを務めたことはないからね。彼がどのような仕事をするか見なければならない。重要な変化だからね」「彼はボスになったけど、技術的な面のボスでもある。正直に言えば、それはうまくいくかもしれない」「彼の活躍を願っている。僕がフェラーリに加入したときから彼のことは知っているからね」2018年はチームとドライバーのミスで自滅したフェラーリだが、チームプリンシパルの交代だけでなく、2019年はキミ・ライコネンに代わってシャルル・ルクレールという若手が加入する。「チームには競争力のある技術構造ととても良いドライバーがいる。僕としては、フェラーリがルクレールを起用したことは良いことだと思う。あの子は将来スーパーチャンピオンになるかもしれない」「近い将来にそうなることを願っているし、応援しているよ」