F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、フェラーリは現在の賞金構造がいびつなものであり、このまま継続されれば、新しいエントラントを引きつけられないことを認識していると語る。現在の商業契約は2020年で期限を迎えるため、F1の上層部は、2021年から各F1チームにより平等な分配的を与えられる構造を導入しようとしている。
1950年にF1世界選手権が始まってから唯一の参戦を続け、最も多くの成功を収めているチームであるフェラーリは、F1で特権的なステータスと巨大な権力を持っている。フェラーリには長期参戦のプレミアムボーナスが与えられており、この10年はタイトルから遠ざかっているが、毎年の分配金は全チームのなかで最も多額となっている。ロス・ブラウンは賞金の平等な分配の必要性を強調。フェラーリのF1への貢献は理解できるものの完全に優先することはできないと語った。「上位2~3チームと残りのグリッドとではあまりに格差が大きすぎる。最後尾でフィニッシュしたとしても、ワールドチャンピオンを獲得したチームよりも多くを稼げるチームのグループがある」「フェラーリの重要性と歴史、スポーツで独特な立場であることは認識しなければならないが、我々はその認識と残りの人々との平等な立場との間にバランスを見い出さなければならない」「我々はそのすべてを守りたいと思っているチームともうそのようなことは望まないチームがいることをわかっている。どのように収益を分配するか公平なバランスを探している。より平等な収益分配ができれば、F1はもっとっよくなることはわかっている」ロス・ブラウンは、現在の商業契約が続いている限りは、F1に新チームやマニュファクチャラーが参入することが難しいことを認識していると語る。「このような不公平な分配をしてしれば、新チームを引きつけられることはないだろう。フェラーリはそれを認識している」「彼らは全力を尽くして必死に戦っているが、解決策を見つけようとする際には公平な役割を果たしてくれるだろう」