F1はポイントシステムの変更を検討しており、現在の上位10台から今後は15台まで拡大される可能性がある。リバティメディアによるポイントシステム変更の契約は、F1イギリスGPで久々に現場に顔をみせたフォース・インディアのチーム代表ビジェイ・マリヤによって明らかにされた。
ビジェイ・マリヤによると、リバティメディアは、小規模チームを支えるためのアイデアとしてポイントシステム変更を検討していており、F1ストラテジーグループの会議で計画についての説明があったという。現在のF1ポイントシステムは、1位から10位までのドライバーに25、18、15、12、10、8、6、4、2、1ポイントが与えられている。しかし、Auto Motor und Sport によると、2020年以降からは1位から15位までに25、20、18、16、14、12、10、8、7、6、5、4、3、2、1ポイントが与えられることになるだろうと報道。さらには現在ではポイント付与対象となっていないポールポジションやファステストラップに対してもポイントを与えることも検討されているという。だが、ビジェイ・マリヤは単純にポイントを付与するドライバーを拡大することには難色を示している。なぜなら、F1のエントリーフィーは前年に獲得したポイント数に応じて設定されているからだ。つまり、これまで下位に沈んでポイント数は少なくてもエントリーフィーは安く抑えられていた小規模チームは、ポイントシステムの変更によって、より多くの金額を払わなけれならない可能性がある。マリヤはこの件に関して次のように語っている。ビジェイ・マリヤは「次の年にそれぞれのポイントに応じて支払わなければならない。だから、FIA(国際自動車連盟)が何かを変更することをの望のであれば、彼らはその点についても考慮しなければならない」と述べた。レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ポイントシステムの変更は表面的なものにすぎず、現在のF1にはより対処しなければならない大きな問題があると考えている。F1は2021年から大幅なレギュレーション変更を予定しているが、まだパワーユニットの仕様については固まっていない。「F1にはポイントシステムよりも、解決すべきもっと大きな問題があると思っている」とクリスチャン・ホーナーは主張した。また、マクラーレンのフェルナンド・アロンソは、ポイントシステムの変更がF1にとって良い動きなのかどうかはわからないと語る。フェルナンド・アロンソは、レースでポイントを獲得できるドライバー数が増えることは、一見すると小規模チームやそのドライバーにとっては良いニュースのように見えるかもしれないが、実際にはポイントの価値が薄れるだけかもしれないと語る。「上位勢のドライバーは常にポイントを獲得しているので、もし2ポイントを獲得すれば、素晴らしい瞬間になるだろう」「ジュール(ビアンキ)がモナコで9位に入ってポイントを獲得したときのことを覚えている。まるで奇跡のようだったし、F1にとって素晴らしい瞬間だった」前回ポイントシステムが変更されたのは2010年。それまでは上位8名のドライバーに10、8、6、5、4、3、2、1ポイントが与えられていたが、現在の上位10名までポイントを与えるように変更されている。