ランド・ノリス(マクラーレン)は、サンパウロGPでの完勝によりポイントリードを広げたものの、「まだプッシュし続けないと」と気を引き締めた。レッドブルのマックス・フェルスタッペンがピットレーンスタートから怒涛の追い上げで表彰台を獲得したことで、タイトル争いの緊張感は依然として続いている。ノリスはキミ・アントネッリ(メルセデス)とフェルスタッペンを抑えて優勝。オスカー・ピアストリは5位に終わり、ランキングではノリスとの差が24ポイントに拡大した。週末を通じて全セッションを制したノリスは、ラスベガス、カ...
また、レース後には2023年に亡くなった元マクラーレン・スポーティングディレクター、ジル・ド・フェランに勝利を捧げた。「本当に素晴らしいレースだった。ブラジルで勝ててうれしい。ここは素晴らしいサーキットだし、ファンも最高だ。この勝利はジルに捧げたい。彼は僕が若い頃のメンターの一人だった。きっと誇りに思ってくれていると思う。走っている間も彼のことを考えていた。完璧な週末だった」とノリスは語った。フェルスタッペンの猛追に刺激を受けたノリスレースを通して主導権を握ったノリスだが、注目はピットレーンからスタートし、最終ラップでアントネッリを猛追したフェルスタッペンの走りにも集まった。ノリスは、タイトル争いのライバルが見せた驚異的なスピードを前に、気を緩める余裕などないと語る。「素晴らしい勝利だけど、正直言ってマックスの速さを見て少しがっかりしている」とノリスは認める。「今日は僕らの方がもっと速くあるべきだった。レース後はチームを祝福して、それからどこが足りなかったのか確認するつもりだ。僕の頭の中はもうそれでいっぱいだよ」「残りはもうあまり多くないけど、自分自身に集中して、頭を下げて、周りを気にせずプッシュし続けるだけだ。チームは素晴らしい仕事をしてくれているし、毎週末ハードに戦ってくれている。僕自身もトラック外で努力を重ねている。それだけに、この結果は本当に報われる。簡単なことじゃないよ」「正直に言うと、今日のレースでは僕らが最速というわけではなかったけど、それでも勝てたことがうれしい」と締めくくった。マクラーレンの優位は縮まっている?ノリスのコメントからは、マクラーレンのアドバンテージが徐々に薄れつつある現状への警戒心がうかがえる。特にフェルスタッペンがピットレーンスタートからわずか数秒差で2位を争ったことは、レッドブルの潜在力を再び示す結果となった。ノリスが口にした「まだプッシュし続ける」という言葉は、タイトル争いの残り3戦に向けての決意表明であり、同時にマクラーレンがさらなる改善を必要としているという現実を物語っている。