ランス・ストロールが、今年限りでF1を引退するプロテニスプレーヤーになるとの噂を一笑に付した。2度のF1チャンピオンであるフェルナンド・アロンソと比較して困難なシーズンを過ごしたストロールの将来は、さまざまな憶測を呼んでいる。プレシーズンテストの数日前に両手首を骨折したサイクリング中のクラッシュによってキャンペーンのスタートは大きく遅れたものの、痛みの壁を乗り越えてバーレーンでの開幕戦に出場したことは称賛を獲得した。
だが、回復期間を考慮しても、開幕から8戦で6回の表彰台を獲得したチームメイトのアロンソのパフォーマンスには及んでいない。対照的に、ストロールのベストドライブはクラッシュの多かったオーストラリアGPでトラブルに巻き込まれずに4位を獲得したことだ。しかし、ゴシップにあるように、ストロールがテニスを始めるという最近の噂は彼を苦笑させてさえいる。その噂について尋ねられたストロールは「ツアーに出るなら、バックハンドを少し練習したほうがいいね」とSpeedcafeに語った。「自分はかなり上手だと思いたいけど、(ノバク)ジョコビッチや(カルロス)アルカラスと対戦する準備ができているかどうかはまだ分からない」来年もF1に残りたいかどうかについては「もちろん、レースは続けたい。それが僕の好きなことだからね」とストロールは語った。24歳のストロールは、Sky Sportsのコメンテーターであるデヴィッド・クロフトが、F1の“シリーシーズン”の基準からしても異常だと感じている憶測の元凶だと示唆した。「クロフトか誰かが言い出したみたいだね」とストロールは語った。「彼は8月の初めにソファでビールを飲んでいて、僕のテニスのことを考えていたんだろうね。わからないけどね。本人に聞いてみないとね」「奇妙な憶測だ。どこでそんなこと思いついたんだろうね。とてもクリエイティブだ。でも、そうだね、テニスを仕事にしようとはあまり考えていなかった」しかし、ストロールは、F1引退はいずれやってくるものだと認識している。「このグリッドにいるすべてのドライバーが、いつか目を覚まして決断を下すことになる」とストロールは語った。「でも今はレースのことを考えている」