2015年スーパーフォーミュラ第1回合同テストの2日目が3月10日(火)に鈴鹿サーキットで行われ、No.2 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がトップタイムをマーク。2日間通じた総合でも最速となるタイムを記録した。合同テストの2日目は、午前10時半に走行3回目がスタートした。No.1 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)は、WECのテストに参加するため2日目のテストを欠席。そのため、前日よりも1台少ない18台での走行となった。
朝方サーキット上空には青空が広がったが、やがて雨が降り始め、それが雪に変わるなど天気は不安定。しかし、走行が始まる頃には再び晴れ、路面は全体的に濡れてはいるが、一部が乾き始めている状況だ。そのため、セッション序盤の各チームのタイヤ選びはスリックとレインで分かれた。やがて路面は乾いた部分が広がり、スリックタイヤが有効に使えるコンディションとなる。各車のタイムは1分50秒台から40秒台へと上がっていった。そしてコース全域がドライになった時点で、フレッシュのスリックを履いてコースインしたアンドレ・ロッテラーが1分38秒台に突入。さらに、セッション終盤には路面温度が16度と開始時よりも5度上がり、No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が皮むきしたスリックで、1分38秒117というその時点の総合トップタイムを刻む。また、初日にトヨタ・エンジン・ユーザー最上位だったNo.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は、セッション終了間際にフレッシュタイヤで1分38秒232の総合2番手タイムをマークした。午後3時に始まった走行4回目はドライコンディションが保たれ、No.8 小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が14周目に1分38秒150という、その時点での総合2番手をタイムを刻んだ。「今回はタイムよりも、クルマを理解することを重視しいろいろ試している。特に全力でアタックしたわけではない」と小林可夢偉はいたってクール。そして、その直後にロッテラーが1分37秒157と、ライバルを圧倒するファステストタイムを刻み2日間の総合トップに躍り出た。セッションの終盤には37秒台に入る選手が増え、さらなるタイムアップが予想された。しかし、テスト終了まで10分を切ったところで、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラの代役で走行するNo.19 安田裕信(LENOVO TEAM IMPUL)がダンロップコーナーでクラッシュ。セッションは赤旗中断となり、そのまま終了となった。午前中のトップタイムをマークした石浦宏明は、このセッションの大半をセットアップに費やし、終盤にタイムアタックを行う予定だったが、この赤旗によりタイムアタックすることができなかった。このテストで総合トップとなったアンドレ・ロッテラーは「みんな同じだと思うが、最後にフレッシュタイヤでのアタックを考えていたから、少し残念な終わりかた(赤旗で終了)になってしまった。開幕に向けてはエンジンも含めまだ改良すべき点があるが、得ることの多い有意義なテストだった」とコメント。また、終盤ペースを上げトヨタエンジン勢で2位のタイム(総合4位)を刻んだカルダレッリは「タイムはもう少し縮められたと思うが、次につながる収穫があった。新しいチームでの仕事の進めかたも理解できとても満足している」と、2日間の合同テストをふり返った。次回、シーズン開幕前最後の公式テストは、3月27日(金)〜28日(土)の2日間、岡山県・岡山国際サーキットで行われる。
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