チーム・ペンスキーは水曜朝、インディカー部門の幹部3名を即時解任したと発表した。今回解任されたのは、インディカー部門プレジデントのティム・シンドリック、マネージングディレクターのロン・ルゼウスキー、ゼネラルマネージャーのカイル・モイヤーの3名。いずれも長年にわたりチーム・ペンスキーに在籍していた人物で、シンドリックは2000年からチームに所属していた。今回の解任は、チーム内における大規模な人事刷新を意味する。
発表は、同チームが2台のマシンにおいてリア・アテニュエーターの継ぎ目を滑らかに見せるための改造を施していた事実が発覚してから数日後に行われた。この件に関し、インディカーはチーム・ペンスキーに対し、罰金や出場停止処分に加え、ウィル・パワーとジョセフ・ニューガーデンのインディ500グリッドをそれぞれ32位と33位へ降格するなど、厳しいペナルティを科していた。今回の解任は、それに続くチーム側の対応と見られている。ロジャー・ペンスキーは次のように声明を出した。「我々のスポーツ、そしてチームにとって、何よりも大切なのはその“誠実さ”だ。この2年間、我々の組織は幾度も失敗を犯してきた。だからこそ、必要な変化を起こさなければならなかった。ファンの皆様、パートナーの皆様、そして組織の仲間たちに失望を与えてしまったことを、心よりお詫び申し上げる」ロジャー・ペンスキーが2020年にインディカーを買収し、同時にシリーズ内で自らチームを運営し続けていることから、チーム・ペンスキーには以前から特に厳しい視線が注がれてきた。さらにチームは、2024年シーズン序盤にも不正に改造されたソフトウェアを使用していたことが判明し、その際にも重大な処分を受けていた。今回の発表の2日前、インディカー代表のダグ・ボールズは記者会見の中で、この新たな違反がペンスキーにとって「衝撃的なものだった」と語っている。「ロジャー・ペンスキーがこのようなことを容認するはずがないと私は断言できる。実際に彼と話す機会があったが、彼がこの事態に心を痛めていることが伝わってきた」とボールズは述べた。「インディアナポリス・モーター・スピードウェイ、そしてインディ500以上に、ロジャー・ペンスキーにとって大切なものはない。もちろん彼はモータースポーツ全体を愛している。この件について、彼自身がいずれ公に語ることになるだろう」チーム・ペンスキーは、今週中に短期および長期の後任体制について、さらなる発表を行う予定としている。
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