ホンダは、マックス・フェルスタッペンが将来、2026年からエンジンを供給するアストンマーティンF1に加入する可能性を広げた。ホンダは、2026年のエンジン供給をレッドブルからアストンマーティンに移した後、いつかF1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンと再会できることを望んでいる。
ホンダはこれまでフェルスタッペンを3度のワールドチャンピオンに導き、フェルスタッペンは今年4連覇を狙う圧倒的な優勝候補となっている。また、ホンダはレッドブルで2度のコンストラクターズチャンピオンシップを獲得しており、2015年のマクラーレンとの当初は困難に直面したF1復帰の集大成となった。フェルスタッペンとホンダの関係は2026年に終了し、ホンダはアストンマーティンのワークスパートナーとなる。ホンダは当初、2021年末までにF1から撤退することを決めていたが、その決断を撤回したときにはすでにレッドブルはミルトン・キーンズにある社内のレッドブル・パワートレイン部門を推し進め、2026年のルール時代に向けた初の特注パワーユニットの開発に取り組んでいた。彼自身がUターンしない限り、フェルスタッペンは2028年シーズン終了までレッドブルと契約している。また、アストンマーティンは、フェルナンド・アロンソが新たな複数年契約を結び、ランス・ストロールが望む限り長くとどまる可能性があるため、ドライバーラインナップは固定されているようだ。しかし、ホンダは将来的にフェルスタッペンとの再会を熱望しており、アロンソの後継者になる可能性を示唆している。Autosportのインタビューに応じたHRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長は、ホンダとフェルスタッペンの関係が終わりに近づいていることを悲しく思いながらも、いつか再会できることを願っていると語った。「その日が短期間で訪れるとは思っていませんが、今後も両者が今後もF1活動を続けるのであれば、いつかまた一緒に仕事ができることを願っています」と渡辺康治は語った。「とてもいい関係です。お互いに信頼し合っているし、ホンダの従業員たちもマックスのことを愛しています。我々はマックスと一緒に仕事ができたことを誇りに思っており、今後、彼がいなくなるのは寂しいですね」「しかし、まだ2年間一緒にいますし、マックスとレッドブルとともにもう一度ワールドチャンピオンになるためにベストを尽くすことを約束します」「彼はとても重要な存在です。彼は今ナンバーワンのF1ドライバーです。もちろん、チームマネジメントは重要であり、マシンも同様に重要ですが、その組み合わせが非常に重要であり、その重要なピースの1つはマックスです」渡辺康治は、レッドブル・ホンダ時代の初勝利であり、ホンダにとって13年ぶりのF1勝利となった2019年オーストリアGPでのフェルスタッペンの勝利が、レッドブル・ホンダのパートナーシップにおける最高の思い出であると述べた。表彰台に上がったフェルスタッペンは、わざわざホンダを祝賀会に参加させようとした。それはホンダにとって忘れられない姿勢だ。「私の一番の思い出は、彼がオーストリアのレッドブルリンクで表彰台のホンダのロゴを指差したことです」と渡辺康治は語った。「私はそこにいましたし、私にとってとても特別な瞬間だった。私は表彰台の下に立っていましたが、その日はとても特別でした」「彼は常にホンダのことを考えてくれていて、『ありがとう、ホンダ』とよく言ってくれます。彼はホンダについての思いを外の世界に表明してくれています。それはホンダで働くすべての人々にとっても重要なことでもあります」フェルスタッペンは、現在のレッドブルとの契約が終了したらF1から引退することを頻繁にほのめかしているため、再結成の可能性は低いように思われる。それは、26歳の彼がアストンマーティンへの電撃移籍を決断した場合にのみ可能となるだろう。アストンマーティンでは、オーナーのローレンス・ストロールがレッドブルの成功を真似できる「スーパーチーム」を創設しようとしている。ホンダとの契約に加えて、ストロールはレッドブルの主要エンジニア数人を引き抜いており、ここ数週間でレッドブルのデザインの第一人者であるエイドリアン・ニューウェイにもアプローチを行ったと考えられている。レッドブルの分裂的な権力闘争を背景に、フェルスタッペンが2028年の契約が満了する前に退団する可能性はまだあり、メルセデスもフェルスタッペンの獲得に興味を示している。