ホンダF1は、2021年のF1世界選手権 第2戦 F1エミリア・ロマーニャGPにレッドブル・ホンダおよびアルファタウリ・ホンダの4台で好成績を目指す。2020年、コロナ禍による変則的なカレンダーへの移行により、イモラへ14年ぶりにF1が帰ってきた。かつてはF1サンマリノGPとしてレースが行われたサーキットだが、今年は昨年に続きエミリア・ロマーニャGPとしてレースを開催。昨年の予選では、ホンダのF1パワーユニット勢が4台すべてトップ8入りを果たし、力強いパフォーマンスを披露している。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「先日バーレーンで行われたシーズン開幕戦では、レッドブル・レーシング・ホンダ、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ両チームともにポジティブな週末となり、今後につながるいいシーズンスタートとなりました。また、初のF1レースに臨んだルーキーの角田裕毅選手も9位に入賞するなど、今後が楽しみです。週末の中でいくつか発生したトラブルについては、チームとともに分析を行い、再発防止に向けた対応を取っています。週末の第2戦は、伝統あるイタリアのイモラ・サーキットで行われます。昨年、コロナ禍によるカレンダー変更のため14年ぶりにこの地でレースが開催されました。ファンやドライバーから愛されているこのサーキットで、今年もまたレースができることをうれしく思っています。前回は土曜と日曜だけの2日間フォーマットいう特殊な開催形式でしたが、今回は通常のグランプリと同様に3日間のレースウイークになります。また、このイモラ・サーキットはアルファタウリのファクトリーがあるファエンツァからわずか15Kmほどの場所に位置し、彼らにとってのホームレースとなりますので、アルファタウリのチームメンバーのみならず、我々ホンダのメンバーも一段と士気を高くしてレースに臨みます。昨年はここで、予選まではよかったものの、レースの結果は振るいませんでした。今年は両チームとともに、予選、レース両方でいい結果を目指して臨みたいと思います」セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)「バーレーンGPは本当に劇的な展開で、スタート前にレースが終わったかと思ったけど、マシンを動かすことができてラッキーだった。悪いことがあった日は、その中で最大の成果を手にすることが大切だけど、最終的には追い上げを見せられてとてもいいレースになり、チームのためにポイントを獲得することができた。また、レースディスタンスを走りきることができて、マシンやチームとの仕事ぶりなど、すべてのプロセスの習熟が進んだし、走行距離を伸ばせたことも重要だ。フォーメーションラップでマシンが止まった時には、そこからどうなるか分からなかったが、冷静ではいられた。すべてがシャットダウンしてしまい、無線、テレメトリーなどが完全にオフになっていたので、その瞬間は何もできなかった。マシンを降りようとしていたところだったが、そのときに再起動することができた。結果として、ピットレーンからスタートすることにはなったけど、マシンにとどまって再び走行できるようになったので、ラッキーだった。マックスがポールを獲得しながらレースでは2位に終わるなど、メルセデスとは非常に僅差だと思っているし、それがサーキットによるものなのかを見ていきたい。イモラはバーレーンと全く異なるコースなので、そこでどうなるか興味深いし、彼らと比較してみたいと思っている。ここまで多くを学習した。特に、マックスのドライビングスタイルからは、このマシンの力を最大限に引き出すためにどうドライブしなければならないのかを学んでいる。それが一番大きな学びだったし、レースウイークを通じてどんなバランスが必要なのかが分かった。僕の目標はいいレースをすることで、レースウイークを楽しみにしている。イモラではばん回して表彰台争いができればと思っているし、願わくは勝利を目指したい。バーレーンとは異なり、オーバーテイクが難しいので予選が重要だけど、好きなサーキットだ」マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)「前回のポールポジションにはもちろん満足している。バーレーンでのレースは、シーズンの幕開けとしてすばらしいものだったし、パフォーマンス面でもポジティブだったが、イモラでもうまくいく保証はない。いい形でシーズンをスタートできたので、それが続けばと思っているが、簡単なことではないし、ライバルを倒すためにはすべてを完璧に機能させる必要がある。(バーレーンGPを振り返って)当然、改善できる部分は常にあるもので、レースウイーク後にそれを言うのは簡単だけど、僕らはチームとしていつも向上を目指しているし、そのための取り組みを続けていて、前を見ていきたいと思っている。バーレーンで優勝できていたとしても、改善点はあるし、7度のチャンピオン獲得を誇るチームを相手に戦っているわけだから、イモラでも同じように取り組んでいく。バトルが楽しみだし、シーズンはまだ先が長い。(RB16BとRB16の違いについて)タイヤや空力の変更など多くの要素が異なっているので、2つのマシンを比較できるとは思わないけど、ここまでRB16Bのハンドリングがいいというのは明言できる。まだ1つのサーキットしか走っていないので、レースごとにいいマシンバランスを探っていかなければならないが、F1では全員がこのチャレンジを楽しんでいる。今週末のイモラに向けては、とてもリラックスしていて、またあのコースで走るのを楽しみにしている。昨年は、タイヤの問題が起きるまではかなりいいレースができていた。まだシーズンのスタートに過ぎないので、どういうパフォーマンスができるか、コースへ出てみなければ分からない。すべてのレースで勝利を狙っていくという意欲が沸き上がっている。前回よりも1つ上に行けるか、見ていきたい」ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)「ダニエル(リカルド)との接触を除けば、バーレーンでのレースウイークは順調で、多くのポジティブな点が得られた。フリー走行ではすべて上位に入り、予選でもトップ5入りと、過去最高に近い成績を残せた。パフォーマンスやスピードの面では、今週末のイモラをはじめ、この先のシーズンに向けてとても勇気づけられるものだった。バーレーンで見えたのは、僕らに大量ポイント獲得を可能にするパッケージがあるようだということで、今後のレースでも同様に戦えるはずだ。チームの自信を表す一例として、サヒールのQ2ではミディアムタイヤで挑み、僕ら以外は、メルセデス2台とマックス・フェルスタッペンだけが成功した。リス...
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