ホンダF1のマネージングディレクターを務める山本雅史が、F1日本GPのフリー走行1回目にトロロッソ・ホンダから出走した山本尚貴について語った。SUPER GTとスーパーフォーミュラの現役チャンピオンである山本尚貴は、鈴鹿サーキットでピエール・ガスリーに代わってトロロッソ・ホンダ STR14をドライブ。30周を走行して、トップから3.2秒差、チームメイトのダニール・クビアトとは異なるプログラムではあるものの0.098秒差の17番手タイムでセッションを終えた。
「山本尚貴選手が金曜のFP1にトロロッソから出走したことについて話をさせて下さい」と山本雅史は Honda Racing F1 に公式サイトでコメント。「ホンダとしてF1の舞台に日本人ドライバーを乗せることは悲願であり、そのために一歩前に進むことができたという事実はもちろんですが、応援してくれている皆さまと一緒に、私自身も『日本人がF1に乗る姿』を見られたことがとても嬉しかったんです。尚貴選手に『夢を見せてくれて、ありがとう』と伝えたいですね」「昨年までのモータースポーツ部長の仕事を通して、彼がどれだけの想いを持って、ここまで努力を重ねてきたかを見ています。それだけに、トロロッソのスーツを身にまとい、あこがれのセナをオマージュしたヘルメットをかぶった彼がマシンに乗り込む姿を見たときには、胸が熱くなりました。セッションでは、プラクティス担当のドライバーとして、きっちり仕事をしてくれましたね。メディアセンターにいた多くの海外メディアはその走りに驚いていたと聞いていますが、わずか90分間の中で『日本人でも戦える』ということを見せてくれたのではないでしょうか」「もちろん、この場所を目指して奮闘を続ける日本人ドライバーは山本選手だけではありません。現状でF1ドライバーに必要なスーパーライセンスを保持するのは彼だけですが、それに次ぐ若い才能が数多く育ちつつあります。今回の山本選手の走りは、そんな彼らに向けても大きな刺激になったと考えていますし、『夢の舞台』ではなく、『次なる目標』として捉え、前進を続けてほしいと思っています。もちろん、ホンダとしても引き続き、それをサポートとし、実現するための努力を続けます」
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