ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2018年のF1世界選手権 第19戦 メキシコGPへの意気込みと、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスにおけるパワーユニット(PU)の調整について語った。標高2000m以上にあるメキシコシティでのレースは、マシンとドライバーに負担を強いる。空気の薄さから、エンジンへの酸素供給が普段以上に難しくなるため、ターボの重要性が高まる。
それでもエンジンの燃焼効率は厳しいので、カレンダー中でも最長クラスのロングストレートで、MGU-Hの回生をどれだけできるかも大切となる。「最終的に2ポイント獲得を獲得できたアメリカGPを終え、チームはそこから直接メキシコシティに入りました。今回レースが開催されるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、標高2200m超の環境により空気が薄くなるため、PU、シャシーともにエンジニアにとっては特殊な対応が必要なサーキットです」と田辺豊治はコメント。「PUとしては空気密度が低いために、ターボの仕事量が増えることにより負担がかかります。そのためICEやMGU-Hに対しても通常とは異なる設定が必要です。また冷却も難しい環境になります。当然ベンチ上でこのような環境へのシミュレーションは行なっていますが、ただ、現地を実際に走った上での調整が重要になってきます」「私個人としては、1992年以来のメキシコでのレースになりますが、当時もファンが情熱的だったことをよく覚えています。今年もHonda De Mexicoから多くの同僚が応援に来てくれますので、彼らの声援に応えられる意味でもいいレースをしたいと思います」関連:2018年 F1メキシコGP テレビ放送時間&タイムスケジュール