ホンダは、2018年のF1世界選手権におけるスクーデリア・トロ・ロッソとの新たなパートナーシップのスタートに向け、F1の運営体制を変更することを発表した。新体制では、HRD Sakuraを担当する執行役員が研究開発をリードするとともに、レース・テスト運営も統括する一方、現場の指揮に専念するテクニカル・ディレクターを新たに設置。初代テクニカル・ディレクターには田辺豊治が就任し、F1プロジェクト総責任者のポジションは廃止となる。
2015年にマクラーレンのパートナーとしてF1復帰を果たしたホンダは、新井泰久が初代F1プロジェクト総責任者に就任。翌2016年のシーズン開幕前に長谷川祐介が同ポジションを引き継いだ。ホンダは、今シーズン限りでマクラーレンとのパートナーシップを解消。2018年からはトロ・ロッソにF1パワーユニットを供給する。2018年シーズに先立ち、ホンダはサクラのエンジン開発とレースオペレーションの両方を担当していたF1プロジェクト総責任者のポジションを廃止。技術開発とレース現場指揮監督の責任範囲を分離し、現場の指揮に専念するテクニカル・ディレクターを新たに設置。過去にゲルハルト・ベルガーのエンジニアやジェンソン・バトンのチーフエンジニアなどを担当してきた田辺豊治がその役職に就く。2016年シーズンからホンダのF1プロジェクト総責任者を務めてきた長谷川祐介は、本田技術研究所の主席研究員に就任する。森山克英 (本田技研工業株式会社 執行役員 ブランド・コミュニケーション本部長)「これまで、F1プロジェクト総責任者が担っていた技術開発とレース現場指揮監督の責任範囲を分離し、開発とレース・テスト現場それぞれが、よりスピーディーに業務を遂行できる体制へと進化させます。開発現場とレース現場が各々の役割をしっかり果たすことで、トロ・ロッソホンダが上位争いをする姿を一日でも早くお見せできるよう挑戦を続けてまいります。引き続き皆さまの応援をよろしくお願いします」田辺豊治 略歴1984年本田技研工業(株)入社1990~92年McLaren Hondaチーム ゲルハルト・ベルガー担当エンジニア1993~03年IndyCar エンジン研究、レースエンジニア2003年B・A・R Hondaチーム ジェンソン・バトン担当チーフエンジニア2004~05年B・A・R Hondaチーム ジェンソン・バトン担当チーフエンジニア兼Hondaレース・テストマネージャー2006~07年Honda Racing F1 Team ジェンソン・バトン担当チーフエンジニア兼Hondaレース・テストマネージャー2008年(株)本田技術研究所 F1開発責任者2009~13年(株)本田技術研究所 量産エンジン開発2013~17年HPD シニア・マネージャー 兼 レースチーム チーフエンジニア
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