ホンダは、F1メキシコGPで示した競争力は、パワーユニットのパフォーマンス向上よりも、むしろ標高によるところが大きいと考えている。ホンダは、エルマノス・ロドリゲス・サーキットで競争力は見込めないと考え、ブラジルとアブダビでの最終2戦でより多くのポイントを獲得できる可能性を高めるために新品のパワーユニットを投入してペナルティを受ける決断をした。
しかし、フェルナンド・アロンソは、予選Q1でセクター2の最速タイムを記録して5番手で通過するパフォーマンスをみせ、決勝では18番グリッドから挽回して10位入賞を果たした。ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、メキシコでのペースの理由として標高を挙げた。「予想よりもはるかに良かったですし、それは良いことではありますが、レース状況を考えれば、7位もしくは8位を目指すことができたと思うので、少し落胆しています」と長谷川祐介は RACER にコメント。「ですが、後方グリッドからのスタートだったので、もちろん結果には満足しています」「高い標高での我々のエンジンのパフォーマンスは、低い標高ほど悪くはなかったと思います。誰もが高い標高ではある程度パワーを失うはずですが、我々のパワーロスのレベルは、他のマニュファクチャラーほど大きくなかったと思います。それが我々が競争力があった理由だと思います」フェルナンド・アロンソの予選でのパフォーマンスについて質問された長谷川祐介は「間違いなくQ3に進めていたと思います」とコメント。「フェルナンドのQ1タイムは、Q3で9番手になれるものでしたし、我々は8番手か9番手を目指すことができたと思います。ですが、後方グリッドからスタートすることをわかっていましたので、トライしても意味はありませんでした。タイヤをセーブすることができませんからね」独特な高い標高という側面にも関わらず、長谷川祐介は“スペック3.8”パワーユニットが示したゲインは最終2戦で競争力を維持できると考えている。「そうですね、励みになりました。ただ、メキシコは非常に特別な環境でしたし、ある程度のエンジン出力の低下がありました。それでも、我々にとっては励みになるものでした」メキシコの週末で最もネガティブだった点は、金曜フリー走行1回目のインスタレーションラップで発生したストフェル・バンドーンのパワーユニット問題だった。ホンダは、残りの週末で古いエンジンに戻すころになったが、長谷川祐介は問題は小さなものであり、インテルラゴスではストフェル・バンドーンはアップグレード版のパワーユニットを再びりよう利用できると述べた。「燃料ポンプにいくつかセンサーがありますが、それはピンにすぎません。いつのピンに問題があり、接続が切れてしまいました。ですので、そこは修理できる部分ですし、最終2戦では問題なく使用できると思います」
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