ルイス・ハミルトンは、F1シンガポールGPでブレーキのトラブルに見舞われたものの、「フェラーリは必ず前進する」と誓い、チームへの信頼を強調した。マリーナベイ市街地サーキットで行われた決勝で、ハミルトンは8位でフィニッシュ。レース中に発生したブレーキの問題によってパフォーマンスを大きく損ない、有望だった結果が台無しとなった。
7度のワールドチャンピオンは、このトラブルで40秒以上を失い、6位を走っていたシャルル・ルクレールにポジションを譲る形となった。その後、ブレーキをいたわりながらトラックリミットを越えた際に5秒ペナルティを受け、フェルナンド・アロンソの後方に順位を落とした。この結果、フェラーリはサマーブレイク以降、ウィリアムズよりもわずか6ポイント多く獲得したにとどまり、不振の流れを断ち切れずにいる。一方でハミルトンは、愛犬ロスコーを失った直後の週末に多くの励ましを受けたことを、Instagramでファンに感謝した。「辛い1週間を経て、家に帰れてほっとしている」とハミルトンはInstagramに投稿した。「シンガポールからの旅を振り返る時間を持ち、今感じている一番の感情は感謝だ。ロスコーを失ってから受け取ったサポートと愛情は、たとえ時に物事が暗く見える時でも、この世界にはたくさんの善意があることを思い出させてくれた。探せば必ず見つかるんだ」。フェラーリでの苦戦、それでも「確実に進歩している」2025年シーズンは、ハミルトンとフェラーリの双方にとって期待外れの年となっている。コンストラクターズ選手権トップ4チームの中で、フェラーリは今季まだ1勝も挙げていない。ハミルトン自身もフェラーリ加入後まだ表彰台に立っておらず、最高位は4位だ。それでもハミルトンは、チームの前向きな取り組みに目を向けている。「僕はポジティブな面にも目を向けている」とハミルトンは語った。「メディアの見出しはひとつの物語しか伝えない。つまり、うまくいかなかったり、運に見放されたりした話だけだ」。「でも僕が過去数か月間注目してきたのは、もうひとつの物語なんだ。物事がうまくいかないときに、このチームがどう反応するかという物語だ。どうやって立ち上がり、再び挑戦するかだ」。「昨日のレースはその完璧な例だった。戦略は正しかったけど、ブレーキの問題が起きたことで momentum(勢い)がつき始めたところで後退してしまった。今はファクトリーに戻ってこのレースから学び、次の戦いに備えるだけだ」。「このチームを本当に誇りに思っているし、彼らとティフォシがふさわしい結果を届けたいと思っている」。「僕はチームが進歩しているのを感じているし、毎レースに向けた努力を見ている。でもここはフェラーリだ。進歩だけでは十分じゃない」。「偉大さを手にするには、さらに前へ進み、より良くならなければならない。僕たちには一緒に達成できることがたくさんある。もし成功を積み重ね、必要な変化を起こしていければ、必ず到達できると信じている」
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