ルイス・ハミルトンは、F1アブダビGPのフリー走行1回目に“カーナンバー1”をマシンに掲げたのはメルセデスの功績を称えるためのものであり、1回のセッション限りのものだと説明した。ルイス・ハミルトンは、FIA(国際自動車連盟)から特別に許可を得て、フリー走行1回目で現役ワールドチャンピオンだけが使用することを許される“カーナンバー1”をマシンのフロントノーズに掲載した。
しかし、エンジンカバーにはルイス・ハミルトンのパーマネントナンバーである“44”が掲載され、タイミングスクリーン等の表示も44で行われた。そして、フリー走行2回目にはノーズのカーナンバーも44に戻された。F1では、2014年のレギュレーション変更で、ドライバーがキャリアを通して使用するカーナンバーを選ぶことになった。カーナンバー1はディフェンディングチャンピオンだけが掲載することを許される特別な番号としてリザーブされているが、メルセデスがチャンピオンを連覇して以降、使われることはなく、最後に使用したのは2013年のチャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が使用しいた2014年のF1アブダビGPまで遡る。2014年と2015年にメルセデスでF1ワールドチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンだが、カーナンバー44を使い続けた。2016年はチームメイトのニコ・ロズベルグがタイトルを獲得したが、直後に引退を発表。カーナンバー1を使用する機会はなかった。2017年に再びタイトルを獲得したハミルトンは今季もカーナンバー44を使用し、10月のメキシコGPで自身5度目のワールドチャンピオンを獲得している。メルセデスは、2009年に前身となるブラウンGPでジェンソン・バトンがチャンピオンを獲得しているが、翌年にマクラーレンに移籍したことで、カーナンバー1はマクラーレンに掲載された。つまり、ブラックリーのチームは、2010年にワークス復帰して以来、一度もチャンピオンナンバーを付けおらず、ルイス・ハミルトンは、その流れに終止符を打ちたかったと語る。「個人的に(カーナンバー1)は好きではない。全くね」とルイス・ハミルトンは語った。「今回そうしたのは、僕が6年間ここにいることを考えてのことだ。ジェンソンがワールドチャンピオンを獲得したときにチームは1番を取っていたけど、彼はマクラーレンにそれを持っていってしまった・・・マクラーレンが1番を付けているのは不思議な感じだった。移籍先のチームのものになるんだ」「僕たちはワールドチャンピオンになったのに一度もクルマに1を付けていないかったので、1回のセッションだけ付けてみるのもいいかもしれないと思ったんだ。僕たちが1番だったと誇れるものが少なくとも画像には残るからね」「44は僕の特別なナンバーなんだ。でも、僕のクルマに関わっている人たちはも旅をしていてバスやフライトナンバーで44という数字を見ると、それが自分の人生の一部のようになりつつあると言っている。それはとても嬉しいことだし、僕にとっても本当にそうなんだ」「今回は1回のセッションだけのもので特に大きな意味はない」